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八条学園騒動記

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第六百三十話 時代も場所も越えてその七

「なしよ」
「そうなのね」
「今のモンゴルと民主政治のお陰でね」
「平和なのね」
「そうよ、時代が時代なら」
 それ次第でというのだ。
「侵略もね」
「しなくて済むってことね」
「今の連合で侵略なんてしないでしょ」
「どの国もね」
 それこそとだ、コゼットも答えた。
「しないわ」
「アメリカも中国もね」
「他の国にあれこれ言っても」
 その中に恫喝があってもだ。
「けれどね」
「欲しいものがあったら」
「買えばいいし掘ればね」
 それでというのだ。
「あったりするし」
「資源もね」
「アステロイドなんか調べたら」
 宇宙の中のそれをだ。
「資源はね」
「沢山あるし」
「それこそね」 
 実際アステロイドや小惑星を調べるとすぐにあらゆる資源が見付かる、これも連合の財産となっている。
「だから」
「争わないでね」
「それでものが得られるから」
「それも幾らでも」
「だから戦争もね」
「ないのよね」
「というか食べられたら」
 それならとだ、ナンは言った。
「人間それだけで違うから」
「それ言えるわね、戦争もね」
 コゼットも応えた。
「どうして起こるか」
「それはね」
「食べるものがない」
「そして飲みものがないと」 
 その状況ではというのだ。
「人は生きる為にね」
「争うわね」
「そう、戦争って結局はね」
 ナンは達観した声と顔で語った。
「食べられたらね」
「起こらないわね」
「普通に田畑か家畜がいれば」
 それならというのだ。
「もうね」
「そっちに専念して」
「そしてね」
「暮らすから」
「食べものや飲みものがあれば」
 それでというのだ。
「もうね」
「戦争しないわね」
「モンゴル人だってね」
「侵略戦争しないわね」
「今のモンゴル人いつも動いてるけれど」
「遊牧の中で」
「それはどうしてかというと」
 その理由を話した。
「ちょっと油断するとね」
「太るからなのね」
「食べ過ぎだから、モンゴル人も」
「連合の他の国と同じね」
「カロリー計算されてるものを食べるか」
「それをしないと」
「もういつも動いていないとね」
 さもないと、というのだ。連合ではカロリーや他の栄養を考慮されている食事ばかりだがそうでないものもあるのだ。 
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