八条学園騒動記
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第六百三十話 時代も場所も越えてその八
そしてだ、運動していないとだ。
「馬に乗って動いていないと」
「太るのね」
「冗談抜きで力士さんみたいに」
モンゴル相撲のというのだ。
「なるわよ」
「力士さん実は筋肉でしょ」
コゼットは筋肉と聞いてこう言った。
「脂肪は実は少しで」
「その下はね」
「ガチムキの筋肉じゃない」
「鎧みたいなね」
「レスラーと変わらないわよ」
力士はというのだ。
「それこそ」
「だから太り方がよ」
「見た目の体格ね」
「モンゴルで動かないとなると」
それこそというのだ。
「ゲルの中でじっとだから」
「太るのね」
「男の人も女の人もね」
「そうなのね」
「だから馬に乗って」
「いつも動いてるのね」
「そうした人もいるのよ」
こうコゼットに話した。
「モンゴルにはね、兎に角平和よ」
「今のモンゴルは」
「穏やかでのんびりしたね」
「そうした人達で」
「おおらかで素朴でね」
「いい人達なの」
「よくいい人達が多いのはロシアって言うけれど」
ロシア最大の財産とさえ言われている、ロシア人は素朴で無欲で親切な人が多いと連合でも評判であるのだ。ただし酒癖も言われている。
「モンゴルもね」
「いい人達多いのね」
「そうよ、ただね」
「ただ?」
「お酒飲むとね」
その場合はというと。
「どんどん飲んでしかも酒癖もね」
「悪いのね」
「そうも言われているのよ」
「酒癖が悪いって言うと」
コゼットはそう聞いて言った。
「ロシアね」
「アンネットは普通だけれどね」
「ロシア人の酒癖は有名よね」
「暴れることでね」
「ちょっとした喧嘩で」
それでというのだ。
「ウォッカの瓶で殴るとか」
「そうしたこともね」
「するってね」
その様にというのだ。
「他にも色々あるけれど」
「ロシア人の酒癖って」
「けれどね」
「モンゴル人も」
「そうなのよ」
「それは初耳ね」
「クミズね」
馬乳の酒だ、モンゴルを代表する酒である。
「これをね」
「どんどん飲むの」
「それで他のお酒も」
クミズ以外もというのだ。
「飲んでるの」
「今ではそうなのね」
「それで飲みだしたら」
そうなればというのだ。
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