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夢幻水滸伝

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第二百十二話 東南アジア統一その六

「あっちにはシェリルちゃんがおる」
「それが問題やな」
「強いで、あの娘は」 
 ロシティーはその目を鋭くさせてリーに言った。
「政もかなりやが」
「戦でもな」
「自分にも匹敵する威力の術を使ってな」
 そしてというのだ。
「神具があり」
「大勢のドラゴンを従えてる」
「ドラゴンは一体で千人の軍勢に匹敵する」 
 それなりの訓練や実戦を受けた兵達で構成されただ、ドラゴン達の強さはこの世界でも伝説的なものがあるのだ。
「そのドラゴン達を何十匹も擁してる」
「それだけでかなりの戦力やな」
「そや」 
 まさにというのだ。
「そのシェリルちゃんとどう戦う」
「私がおる」 
 リーはロシティーに一言で答えた。
「これでわかるか」
「そういうことやな」
「そや、神星に対することが出来るのは神星だけ」
 同じ力の者達だけだというのだ。
「そやからな」
「あの娘には自分が向かうか」
「そうする」
 こう答えるのだった。
「そやからな」
「あの娘のことはか」
「私に任せてくれ、負けん」
「シェリルさんもかなりの強さやけど」
 ズーも言ってきた。
「それでもですね」
「私も強い、同じだけな」
「そやからですね」
「負けることはない」
 絶対に、そうした返事だった。
「安心してくれ」
「ほなあたくし様達はですね」
「他の星の連中と戦ってくれ」
「そうさせてもらいます」
「日本だけはこだわりがないみたいやが」
 ここでリーはこうも言った。
「一騎打ちは同格のモン同士が行うな」
「そうした不文律ありますね」
 ハリムが応えた。
「確かに」
「この世界にはな」
「はい、日本はこだわらないみたいですが」
「あそこは強い相手と闘いたい」
「そうした考えがあるので」
「武士道か」
 テレサは日本の星の者達のその考えについて述べた。
「それは」
「そうかもな、私も武士道はまだよおわからんが」
 リーはシンガポール生まれだ、確かに日本に来て長くその文化も学んできているがそれでもまだ学びきれていないと自覚している。それでこう言ったのだ。
「そうした考えが」
「強い相手なら格上でも挑む」
「それ自体がええとな」
「そうした考えがある」
「特に松尾君はな」
 松尾日毬、彼女はというのだ。
「その考えが強いか」
「あの人は日本の星のモンで最強と聞いてます」
 テレサはその目を鋭くさせて述べた。
「一騎打ちでは」
「間違いなくそやな」 
 リーも否定しなかった。
「あの娘は日本でいや太平洋の星のモンでや」
「一騎打ちやと最強ですか」
「只の剣客やない」
「一騎打ちに特に強い能力で」
「しかも神具もな」
 彼女のそれもというのだ。 
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