恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百七話 曹操、司馬尉に詰め寄るのことその八
そして孫策に袁術もだ。彼女の家臣達にあちらの世界の者達もだ。
その彼等にだ。二人は言うのだった。
「司馬家の者達は謀反を起こしているわ」
「そのことが今はっきりとしましたわ」
それならだというのだ。そしてだ。
劉備もだ。孔明と鳳統に話す。
「桃香様、それではです」
「摂政ですから」
国の第一の者としてだというのだ。
「ここはです」
「ご決断を」
「ええ」
そしてだ。劉備もだ。
力強く頷きだ。そのうえでだ。
周囲にだ。こう告げたのであった。
「謀反人を捕まえて下さい」
「わかりました。それでは」
「今すぐになのだ!」
「帝、こちらに」
劉備はすぐにだ。あの剣を抜いてだ。
そのうえで皇帝の玉座の前に立つ。彼女の周りを五虎達が護る。
それで護りを万全にしたうえでだ。今度は孔明がだ。
あの羽毛の扇を手にしてだ。言うのだった。
「司馬家の人達を全員捕まえて下さい」
「必要とあらば殺しても構わないわ」
「責任はわたくし達が取りますわ」
曹操と袁紹はこう言い切る。
「できれば捕まえて色々聞きたいけれど」
「仕方ないのならそうしなさい」
「わかりました!」
「それなら!」
顔良と文醜もだ。応えてだ。
他の者達も司馬三姉妹に殺到する。しかしだ。
彼女の前にだ。あの二人の男達がだ。不意に出て来た。それは。
「于吉!?」
「左慈!」
「はい、司馬尉さんをお助けに参りました」
「それで来た」
こうだ。二人は言うのだった。
「危ういところだった様ですね」
「だが俺達が来たから安心だな」
「いえ、大丈夫よ」
しかしだ。司馬尉はだ。
二人の仲間達にもだ。悠然と笑って言うのだった。
「私はこの程度の状況では何ともないわ」
「ではあの術をですね」
「使うつもりか」
「私のあの術は場所を選ばないのよ」
そうだとだ。司馬尉は言っていく。
「例え部屋の中であろうともね」
「そうでしたか。では私達の出る幕はなかった様ですね」
「勇み足だったか」
「いえ、そうではないわ」
それもまた違うとだ。司馬尉は言う。
それでだ。彼女はだ。
あらためてだ。劉備達に言うのだった。彼女達を完全に取り囲む。
「貴女達は運がいいわ」
「運がいい!?」
「どういうことだよ、そりゃ」
「ここで運がいいって」
「どういう意味なの?」
「私の術を見られるのだから」
それでだ。運がいいというのだ。
「本当に運がいいわ」
「こりゃ相当やばい術やな」
あかりはここでも言った。
「ほんまとことんやばい女やねんな」
「やばいというのかしら」
「あんた、今不気味な妖気ぷんぷんさせてるで」
あかりにはわかることだった。それも充分にだ。
「正体を出したんやな」
「正体というのかしら。自分を出しているだけよ」
「それを正体っていうんやけれどな」
「見解の違いね」
「さて、何の術や?」
あかりもだ。前に出てだ。そのうえで司馬尉に問う。
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