夢幻水滸伝
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第二百十一話 陸戦においてもその二
「今のでな」
「これまでは仕留めてたな」
「おいらの一撃をかわした賊やモンスターはおらんかった」
「獣でもやな」
「巨人でもな」
「私もや、流石は星のモンや」
まさにと言うのだった。
「ほんまにな」96
「そやな、しかし」
「勝つのはな」
「私は」
「その台詞悪いけどな」
「そのままやな」
「おいらも言うわ」
まさにそのままにというのだ。
「そうさせてもらうで」
「そういうことやな」
「ほなまたな」
「やるか」
「これからな」
こう話してだった。
二人は一騎打ちを再開した、今度は激しい術の応酬を距離を開けて行った。その横ではアルフィアンとリサールがだった。
やはり一騎打ちを行っていた、リサールはトランプのカードを数枚手裏剣の様に放った。そうしてだった。
アルフィアンを攻撃する、対するアルフィアンも。
万石弓を放つ、二人は距離を開けてだった。
攻撃の応酬を行っていた、リサールは投げたカードが戻って来てそれを自分の両手の中指と人差し指でそれぞれ挟んで受け取ってから言った。
「おいらは戦は嫌いやないが」
「それは私もで」
「そやな、しかし今はな」
「熱くなっていると」
「頭に血が上ったら博打は負ける」
こうも言った。
「そうもなるが」
「それでもやな」
「冷静さは失わんことや」
熱くなってもというのだ。
「それでもな」
「頭に血は上らせない」
「今そのことに必死になってる」
まさにというのだ。
「実際にな、ここまでこの世界で熱くなったことはない」
「それは私もや」
「自分もか」
「星のモン同士の一騎打ちもなかったが」
弓を手にしての言葉だった。
「ここまで白熱するとはな」
「なかったな」
「私は弓使いや」
このことも言うのだった。
「刀や剣で戦うのは専門外や」
「それはおいらもや」
「そやからトランプのカード使うな」
「そうしてる、そしてな」
そのうえでというのだ。
「このカードは何でも切れる」
「そして私もか」
「切って勝つ」
その様にするというのだ。
「絶対にな」
「その言葉は私も言う」
「そやな」
「ここは勝つ」
ここで矢を放った、複数の矢を一度に放つ。どの矢も光の速さで音もなくリサールに向かって来た。
リサールはその全ての矢をかわした、空中を滑る様に舞ってそうしてかわした。それからアルフィアンに言った。
「今のは星のモンやないと全て当たってだ」
「それで終わってたな」
「そうなっていた」
こうアルフィアンに話した。
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