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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百二十七話 お餅つきから帰ってその九

「面白くないです」
「現代の科学を最高とすることはです」
「馬鹿なことですよね」
「愚の骨頂かと」
「やっぱりそうですね」
「今の科学で未来の科学は語れません」
 畑中さんも断言された。
「不可能と言われたことは多いですが」
「そういったこともですね」
「進歩によってです」
 まさにそれといってというのだ。
「人類は克服してきました」
「そしてその進歩もですね」
「その本を書いた人は否定しています」
「それも全力で」
「無駄な否定でありそのことに努力しているなら」
 畑中さんはさらに話してくれた。
「無駄な努力です」
「無駄な努力もあるんですね」
「努力は実を結ぶものですが」
「こうした努力はですか」
「はい、極めて少ないですが」
 それでもという言葉だった。
「この世には無駄な努力もあり」
「このシリーズを書いた人はですね」
「その一生を無駄な努力に費やしました」
「無駄な人生ですね」
「今の知識で全てを語るなぞ出来ませんし」
「科学もですね」
「はい、まことに無駄なことに必死で努力をして」
 そうしてというのだ。
「無駄な人生を生きている」
「そんな人ですね」
「人はそうなってはいけません」
 絶対という言葉だった。
「まさに」
「そうですよね、生きるなら」
 それも真っ当にだ。
「そんな下らないことはすべきじゃないですね」
「まことにです」
「現代科学を万能と思って」
「それで全てを語れると勘違いしてです」
「未来の科学を語るなんて」
 それも無理だ、出来る筈がない、こればかりだ。
「本当に無駄ですね」
「アニメや漫画の設定でもです」
「それは子供の夢を壊すんじゃなくて」
「ただその人が無駄な遊びをしているだけです」
「だから書いた本も面白くないんですね」
「吉本隆明の著作と同じだけ無価値でしょう」
 その人の書いた本はというのだ。
「それで生計を立てているなら」
「余計にですね」
「無駄な人生です、誰の役にも立たない世の中にも貢献しない」
「自分の成長にもなっていない」
「そうしたです」 
 まさにというのだ。
「これ以上はないまでにです」
「無駄な人生ですね」
「そう思います、人には果てがなく」
「進歩し続けるので」
「それが文明ですから。人は完全ではないですが」
 それでもというのだ。
「完全でないからこそ」
「その成長もですね」
「無限です」
「ずっと進歩出来ますね」
「火と道具を覚え」 
 この二つが人類の文明のはじまりだった。
「農業や牧畜もでしたね」
「はじめて」
「そして文字も生み出し」
「そうしていって進歩していきましたね」
「やがて多くのものを生み出し」
「産業革命も興って」
「電気も見付け」 
 こうしてみると人類は進歩してきた。
「コンピューターも生み出し」
「そしてロボットもですね」
「そうして進歩していきその中で」
 その進歩の中でというのだ。 
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