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夢幻水滸伝

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第二百七話 同盟という選択その九

「ほんまに」
「そやな、自分も宴は好きやな」
「飲んで食べることは大好きです」
 リサールに笑顔で答えた。
「ほんまに」
「まあ基本嫌いな人もおらんな」
「そうですね、そうですさかい」
「自分もやな」
「好きです」 
 蝶のその顔で述べた。
「ほんまに」
「そやとな」
「はい、これよりです」
「食べような」
「そして飲みましょう」 
 こう話してだった。
 すぐにそれぞれの国の地酒やビールが出されてだった。
 そうして肉や魚、野菜の料理にだった。
 菓子や果物が用意された、そうしてだった。
 四人で飲んで食べはじめた、四人共かなりの食欲そして飲みっぷりだがテレサは豚の丸焼きの足の部分を取ってだった。
 それにかぶりついた、そのうえで卵料理を楽しんでいるズーに問うた。
「結構豪快にな」
「食べてるやろ」
「外見は穏やかそうで」
「普段もそやけどな」
「実はワイルドやな」
「これまで話した通りにね」
「そやな、食べ方に出てるな」
 まさにそれにというのだ。
「自分のな、ただな」
「ただ?」
「自分も欲が深くないな」
「そう言われるとそやね」
 その通りだとだ、ズーも答えた。
「私もな」
「欲はやな」
「飲んで食べるのは好きで生きることに執念はあるけど」
 それでもというのだ。
「けどな」
「それでもですね」
 ズーはすぐに問うた。
「そうしたことは」
「そや」
 まさにというのだ。
「それはな」
「特にですね」
 カイも言った。
「強いと思われないですね」
「実際そやろ」
 ズーはカイに返した。
「生きたいとは思うけど」
「はい、野心等はないですね」
「何かな、世界制覇とかな」
「東南アジアに覇を唱えるということは」
「ないわ」
 まさにというのだ。
「そんな気持ちは」
「左様ですね」
「兎に角生きることや」
「それが重要ですね」
「自分達そしてベトナムがな」
「その気持ちがありますね」
「そしてこの世界もな」
 ズーはこうも言った。
「星の者として」
「救おうとですね」
「思うだけで」 
 その他の今話している野心というものはというのだ。
「それ以外のものはないわ」
「そうですね」
「平和で栄えられたら最高や」 
 そうであればというのだ。 
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