八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百二十三話 お餅つきその二
「まだいいですね」
「そうですよね。それで止様からの伝言です」
「親父僕が来るって」
「はい、もうわかっておられた様で」
「その辺りの先読みも相変わらずですね」
「左様ですね、それで伝言ですが」
その伝言も僕に話してくれた。
「元気についてくれと」
「お餅をですね」
「はい、俺に代わって一族の人とも愛想よくと」
「親父も愛想いいですけれどね」
あれで一族の人達にもだ。
「それでもですか」
「今日は奥様とです」
「京都に行くからですね」
「一足の方々に挨拶をされ」
そしてというのだ。
「お餅をつかれてから」
「やることやってですね」
「帰られました」
「そうですか」
「はい、そして」
それでというのだ。
「今はおそらく電車の中です」
「わかりました、伝言のことも」
「それでは」
「今からお庭の方に行きます」
「つかれたお餅ですが」
「それはですね」
「毎年通りです」
そのお餅の話にもなった。
「一族と私達の中で配って」
「それで、ですよね」
「八条分教会に八条神宮に」
「八条寺にもですね」
「お供えとして送らせてもらいます」
「ですね、それで八条分教会から」
そこからさらにある。
「奥華、八尾の方の大教会から」
「おぢばの方にもです」
天理教の教会本部にもだ。
「送らせて頂きます」
「そうですね」
「ですから」
「沢山ついてますね」
「はい、皆さんで」
「そうですよね」
「私もです」
長田さんは僕に微笑んで言ってきた。
「餅米をです」
「炊かれていますか」
「今は休憩中ですが」
それでもというのだ。
「もう次から次にです」
「餅米を炊いて」
そしてというのだ。
「臼の場所にです」
「持って行ってますか」
「はい」
そうしているというのだ。
「今も」
「そうですか、お疲れ様です」
「いえ、義和様もです」
長田さんは今度は楽しそうに笑って僕に言ってきた。
「これからです」
「ああ、お餅をついてですね」
「よい汗をかかれて」
そしてというのだ。
「そうしてです」
「そしてですね」
「お疲れ様となります」
「そうなりますね、じゃあそうなる為に」
「今からですね」
「行って来ます」
僕は長田さんに答えてからお庭に出た、するとそこでは幾つもの臼が用意されていて八条家の人達にお屋敷で働いてくれている人達がだ。
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