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夢幻水滸伝

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第二百七話 同盟という選択その五

「見事な策や」
「その策を考えて実行に移せる」
「それは誰か」
「リーさんや」
 リサールは強い声で彼の名前を出した。
「あの人は」
「この東南アジアの神星の人でな」
「四智星の一人や」
「あの人ならな」
「こうしたことを普通に考える」
 リサールは強い声のママ述べた。
「それはな」
「東南アジアやとリーさんだけやな」
「そや」
 まさにというのだ。
「あの人だけや」
「ほんまにそやな」
「そして私達も」
「同じやな」
「賊やモンスターの退治に専念して」
 そうしてというのだ。
「軍を動かすどころか」
「他のこともな」
「出来ん位や」
「完全に動きを止められてる」
「ほんまにしてやられたな」
「そやな」
 二人で苦い顔で話した、だが。
 テレサは苦い顔でこうも言った。
「しかし賊やモンスターは放っておけん」
「そや、民の害になる」
「どっちもな」
「そやから退治はやっていかんとな」
「それがリーさんの策でもな」
「やっていこな」
「それはな」
 こう話してだった。
 二人はリーの策に気付きながらも賊もモンスターも退治していった、そうしていると目に見えるまでの変化があった。
 国の治安がよくなった、それでリサールはテレサに話した。
「只の時間稼ぎ、足止めやなくてな」
「東南アジアの民も救う」
「そうした策やな」
「私等に賊やモンスターを退治させて」
 テレサも言った。
「そうさせるな
「自分がやる前にや」
「人にやらせる、策として」
「足止めも兼ねて」
「リーさんは凄いな」
「物凄い策士でもあるな」
「学者で知識と教養の人やが」
 それでもというのだ。
「そうした策もあるな」
「そうした人やな」
「ほんまにな」
「凄い人や」
 思わず感嘆の言葉さえ出した。
「そう言うしかないわ」
「そやな」
「そのリーさんとこれからどうしてくか」
「それが大事やな」
「ほんまにな」
 こう話した、そしてだった。
 その話をしてからだ、テレサはリサールに言った。
「私とリーさんでは器がちゃう」
「先輩自身が言うか」
「事実やろ」 
 リサールに鋭い目で告げた。
「そこまで出来る人と私やとどや」
「まあそれはな」 
 リサールもここは正直に答えることにした、それでこう言った。 
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