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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百二十一話 戻って話してその十

「そうしていますね」
「あれは正真正銘の悪人です」
「昇進正銘のですか」
「普通の人は嘘がばれるともう言いません」
「そうですよね」
「しかし本物の悪人は」 
 こうした連中はというと。
「その嘘がばれても真実を知らない人に吹聴し」
「人を騙し続けますか」
「そして利用しようとします」
「嘘がばれても平気ですね」
「慰安婦でもそうでした」 
 ある学者の人が実際に現地調査を行ってそうしたことは一切なかったとわかった、これは慰安婦の話が出てすぐのことだ。
「マスコミも自称証言者もです」
「吉田清治って人でしたね」
「あの輩も彼を支援していたマスコミも知識人達も」
「皆でしたね」
「それで止まらず」
「同じ嘘を言い続けて」
「知らない人を騙し続けていてです」
 そしてというのだ。
「今に至ります」
「嘘がばれても続けた結果ですか」
「はい、これはまことにです」
「本物の悪人の仕業ですか」
「本物の悪です」
 畑中さんは批判そのものの言葉で述べた。
「吐き気を催すまでの」
「親父が言ってました」
 ここで僕は親父の言葉を思い出した。
「人の下半身を攻撃する奴はどんな悪いことでもするって」
「私も同感です」
「そうですよね」
「はい」
「そういえば畑中さんもそう言われた様な」
「そうだったかも知れないですね」
「そうでしたよね」
 この話を何度か聞いた記憶がある、親父だけでなくて畑中さんにも他の人にも言われたと覚えている。
「確か」
「はい、事実です」
「嘘がばれてもですね」
「正真正銘の悪人は嘘を言い続けます」
「それで悪事を重ねていきますね」
「そして人を騙し利用していきます」
「じゃあ日本のマスコミは悪人が多いんですね」
 もうこの結論しか出なかった。
「学者さん達も」
「ですからハンガリーでソ連から独立しようとして」
「ハンガリー動乱ですね」
「それが鎮圧されて多くの犠牲が出ても」 
 このことも歴史にある。
「百姓国と言ってかえってハンガリーを罵ったのです」
「命賭けで独立しようとした人達をですね」
「多くの犠牲が出ましたが」
「冷酷なんてものじゃないですね」
「人間ですらないですね」
「そう思います」
「これは大内兵衛という人物の発言です」
 畑中さんはその名前も教えてくれた。
「東大教授、法大総長でした」
「知識人でも大物ですね」
「まさに当時大物中の大物でした」
「そんなこと言う奴がですか」
「はい、大手を振って歩いていました」
「とんでもない時代だったんですね」
 心の中で嘆息した、あまりもの酷さに。
「それじゃあ日本の知識人が腐る筈ですね」
「そして何も改善されないままで」
「今に至るんですね」
「こうした輩が大物として君臨する様な世界だったからです」
 その大内兵衛の様な輩がだ。 
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