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夢幻水滸伝

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第二百五話 タイの参加その二

「もうあっちから使者をな」
「送ってるからも知れへんですか」
「そやからな」
 それ故にというのだ。
「使者が入れ替わりになってるかもな」
「その可能性もありますか」
「そうかもな、けどな」
 それでもとだ、リーは微笑んで話した。
「それでもええ、戦にならんで平和にことが解決するならな」
「それで、ですね」
「問題なしや」
「ほな使者が来たら会いますね」
 ティンはリーにこのことを確認した。
「そうしますね」
「会わへん理由はない」 
 これがリーの返事だった。
「それはな」
「ほなですね」
「使者が来たらな」
「会いますね」
「そうして話を聞くわ」
 こうティンに話した。
「そしてタイも加えて」
「そのうえで」
「戦を線でしかも即座にな」
「勢力を拡大しますね」
「そうするで」
「戦わずして勝つ」
 アミンは微笑んでこの言葉を出した。
「そして戦になってもすぐに終わらせるですね」
「孫子や」
「リーさんのお考えは孫子ですね」
「そや、孫子は真理や」
 まさにとだ、リーはアミンにも話した。
「戦略のな」
「どうあるべきかを書いてますね」
「まさにな、そやからな」
 それでというのだ。
「私も参考にしてる」
「神具の中にもありますし」
 リーの神具の中には七兵法書もあるがその中に孫子も入っているのだ、その為孫子の文章も彼の頭の中に全てあるのだ。
「それで、ですね」
「いつも孫子も念頭に置いてな」
「お考えで」
「それでや」
 そのうえでというのだ。
「今回もな」
「戦をせずにですね」
「ことが済めばええ」
「そうしていきますね」
「それで何としても戦を避けて」
 そしてというのだ。
「戦をするにしてもな」
「それは最後の手段ですね」
「その考えでいくで」
「これからも」
「そういうことでな、使者も送るで」
 こう言ってだった。
 リーは実際にタイに使者を送った、そうしてだった。
 リーの予想通りタイからも使者が来た、その使者はリーが会うと言うとすぐに彼に対してこう話した。
「我々としてはまずはです」
「話し合いやな」
「その場を持ちたいのですが」
「こちらもや」
 笑顔でだ、リーは使者に応えた。
「ほなな」
「はい、それでは」
「その場はクアラルンプールにしよか」
「マレーシアの都ですか」
 使者はリーの今の言葉には意外という顔で応えた、犬人であるが犬のその顔が見事なまでにそうなった。 
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