八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百二十話 飲み終えてその一
第三百二十話 飲み終えて
親父はお店を出てお店があるビルも出たところで僕に言ってきた。
「もう家に帰るな」
「八条荘にね」
僕も答えた。
「そうするよ」
「そうだな、じゃあな」
「それじゃあ?」
「畑中さんそれに小野さんにも宜しくな」
「親父は元気だってだね」
「言っといてくれよ」
「わかったよ、本当に元気だしね」
僕は親父に笑顔で応えた。
「実際に」
「この通りな」
「じゃあ言っておくね」
「ああ、俺はもうホテルに帰るな」
「それで休むんだね」
「母さんもいるしな」
「お袋は何してたのかな」
ここでお袋のことを思い出した。
「一体」
「ああ、俺を送り出してくれてな」
「それで自分はなんだ」
「ホテルの大浴場に行くって言ってたさ」
「お袋お風呂好きだから」
「サウナにマッサージも楽しんでな」
そうしてというのだ。
「ゆっくりするって言ってるぜ」
「そうなんだね」
「それで俺はな」
送り出された親父はというと。
「こうしてだよ」
「飲んでたんだね」
「俺は俺で風呂に入ったしな」
「親父も風呂好きだしね」
「風呂があるとな」
その風呂好きの親父の言葉だ。
「やっぱりいいよな」
「欧州にもお風呂多いよね」
「けれど西はあまり、なんだよ」
西欧はというのだ。
「アイスランドは火山島だからいいけれどな」
「あそこは寒いしね」
「ああ、けれど他のところはな」
「今一つなんだ」
「東欧と違ってな」
「東欧はいいんだ」
「ハンガリーとかチェコとかはな」
こうした国々はというのだ、かつてはハプスブルク家の勢力圏下にあったことでも有名な国である。
「ああしたところはな」
「いいんだね」
「それでもイギリスとかはな」
「そこでまたイギリスなんだ」
「服や酒はよくてネッシーもいるけれどな」
「ネッシーはいいよ」
僕もいて欲しいと思っているけれどだ。
「そこで出すものじゃないし」
「俺は好きなんだけれどな、ネッシー」
「そうだったんだ」
「ああ、いて欲しいな」
「それで話に出したんだ」
「そうだよ、それで風呂もなんだよ」
「イギリスは今一つなんだね、まあね」
あの泡はそのまま拭き取るだけと聞くとだ。
「あまり、な感じだね」
「だからな」
「それでなんだ」
「風呂もでな」
「世界帝国だったのに食文化とかは発達してなくて」
「入浴もな」
こちらの風習もというのだ。
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