八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百十九話 お茶漬けを食べてその十三
「本当にな」
「そうだったんだ」
「そうさ、それでもうデザートも食い終わるな」
「それでお酒もね」
カルーアミルクもだ。
「もうそろそろね」
「これで終わりだ、そして明日は休んでな」
親父は僕に話した。
「明後日は帰るな」
「そうするんだね」
「明日は大阪でお好み焼きとたこ焼き食うな」
「その二つだね」
「この二つもな」
「他の国にはないね」
「もっと言えば大阪のがな」
お好み焼きもたこ焼きもというのだ。
「一番美味いんだよ」
「それは僕もわかるよ」
「そうだろ、だからな」
「お好み焼きとたこ焼き食べに行くんだ」
「うどんとか串カツは食ったしな」
この二つの料理はというのだ。
「だからな」
「明日はだね」
「ああ、お好み焼き食ってな」
「たこ焼きも食べるんだね」
「大阪でな、他の国にもこうした食いものが欲しいぜ」
「お好み焼きは大阪のだね」
「広島のは広島焼きだよ」
親父はこのことは真顔で言った。
「そうだろ」
「広島のお好み焼きじゃないんだ」
「あっちは大阪焼きって言うけれどな」
広島の人は広島の人でだ。
「けれど俺はな」
「関西人だからだね」
「ああ、それでだよ」
「お好み焼きは大阪のものだね」
「そうだよ、明日はそれとたこ焼き食うからな」
それでというのだ。
「明日は明日で楽しみだぜ、母さんと行くからな」
「二人で食べて来るんだね」
「そうするな、じゃあこの店はな」
「これでだね」
「デザートと酒も全部食って飲んでな」
あと僅かだけれどだ。
「それでな」
「お店出るね」
「勘定も払ってな」
こう言ってだった。
親父も僕もデザートを食べてそうしてカルーアミルクも飲んだ、そうして僕は親父と一緒にお店を出た。けれど親父はそこでまた僕に言って来た。
第三百十九話 完
2021・2・8
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