八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百十九話 お茶漬けを食べてその十
「くれぐれもな」
「エイズとかだね」
「梅毒になったらな」
この病気を言ってきた。
「怖いからな」
「エイズよりそっちなんだ」
「俺はこっちの方がやばいと思ってるんだよ」
「それはどうしてかな」
「なった時がとんでもないからだよ」
だからだというのだ。
「お前も梅毒の症状は知ってるな」
「身体中に斑点出来てお鼻が落ちてね」
そして身体中腐ってボロボロになってだ。
「死ぬんだよね」
「昔は多くてな、国民病の一つだったんだよ」
「脚気や結核と一緒で」
「それで結構死んでるんだよ」
「そのことを知ってるから」
「だからな」
それでというのだ。
「梅毒の方がな」
「エイズより怖いと思ってるんだ」
「そうだよ、淋病とかもな」
この病気もというのだ。
「怖いからな」
「物凄く痛いらしいね」
「だからな、遊んでもな」
「そうした病気にはなんだ」
「気をつけてな」
それでというのだ。
「やっていけよ」
「そうしていくことだね」
「俺はこれでもかなり気をつけてるんだよ」
性病の方もというのだ。
「最初からな」
「遊びはじめてから」
「そうしているからなったことはな」
「ないんだね」
「そうだよ、遊んでもな」
それでもというのだ。
「揉めないで病気にもならない」
「この二つが大事だね」
「そうだよ、どっちも気をつけろよ」
「親父が言うと説得力あるね」
「そうか、まあ源氏の君みたいなこともな」
源氏物語の主人公だ、お話の展開がもう完全に恋愛育成ゲームだから平安時代のお話とすると凄いものがある。
「なるなよ」
「あれはもう凄いよね」
「それで源氏の君後悔してたんだよ」
「物語の中で」
「ああ、あの人はいつもだったけれどな」
「揉めることはだね」
「あれも駄目だからな」
源氏物語みたいなこともというのだ。
「冗談抜きに地獄に落ちてもおかしくないぞ」
「そんな展開だよね」
「だからな」
「相手のいる人にはだね」
「幾らいいと思ってもな」
それでもというのだ。
「後で絶対にな」
「揉めるから」
「それでだよ」
「遊ばないことだね」
「刺される話もあるしな」
世の中これが怖い、それで殺人事件にもなる。
「気をつけろよ」
「怨みを買う元だね」
「だから伊藤さんも気をつけてたんだよ」
「自分の権勢で揉み消さなかったんだね」
「そういうことをしない人だったしな」
本当の意味で権勢を知っている人だったということか、自分のことで権勢を使うなら器が知れているというものだ。
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