ライブジャスティスシリーズ
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早田スペリオル/宣戦布告
真那の一件から数日後
デウス・エクス・マキナ 地下プラント。
エレン「ようやく完成しましたね、グランドキング。次元破壊兵器とはよく言った物です」
エレンの横で神蝕篇帙を捲りながら、アイザックは不敵に笑う。
アイザック「だが、こちらもそう楽にはさせてもらえないようだ」
エレン「何か、不都合でも?」
アイザックは神蝕篇帙をしまい、グランドキングを見上げる。
アイザック「このグランドキングは黒き王の力を試す為の試験機だ。レイオニクスの力がどれほどの物なのか、それを私は楽しみにしていたが、どうやらイレギュラーな切り札をライブジャスティスは投入してくるだろう、検索妨害で完全には読み取れなかったが、恐らくは……」
エレン「まさか、あちらにも異端の破壊兵器が?」
アイザックはエレベーターで運ばれて来るタンクの燃料と思われる液体を凝視した。
その横で解析を行うカリオストロもまた、そのタンクの黄金色の液体が投下されるのを見た後、グランドキングの最終調整を行うのだった。
フラクシナスでは
進次郎「妹さん、戻ってきて良かったですね」
士道「ああ、でもちょっと苦いんだよなぁ……」
進次郎「やっぱり、雪子ちゃんの事、尾を引いてるんだ」
士道は少し、考えると進次郎に告げた。
士道「やっぱり、振り切れない」
進次郎「わかるよ、俺だってイビルガンダ―は許せなかった。人殺しを娯楽みたいに考えるあいつは。でもちゃんと報いを受けたなら、それを受け入れて前に進めばいい」
進次郎の言葉に士道は眼を覚ました。
士道「悩んでても仕方ない、俺は俺のやる事をやらないとな」
進次郎「その意気だよ、士道」
真那「兄様~」
真那が士道に駆け寄る。
士道「どうした?」
真那「ヤプールさんたちが呼んでいやがるんですが……」
士道「わかった、すぐ行く」
進次郎「俺も行くよ」
3人は転送装置でアスガルド・エレクトロニクスに向かった。
令音「待っていたわ、遂に完成したのよ」
緑色のカプセルの中に格納されたウルトラマンスーツ、verゼロの完全版が立っていた。
士道「プロトタイプのシルバーから赤と青が銀に混ざって凄くカッコいいな」
真那「これを兄様が使うんですね、CR-ユニットとは全く違う印象です」
進次郎「俺の世界の技術だからな、まさかこの世界で新しいウルトラマンが生まれるとは思わなかった」
真那「それよりも、進次郎さんの言うウルトラマンって言うのはどんな存在でいやがるんですか?」
すると進次郎は嬉しそうに語り出した。
進次郎「ウルトラマンは俺の世界に初めて地球にやって来た光の巨人だよ。M78星雲、光の国から怪獣を追って来たんだけど、その時俺の父さんが乗っていたジェットに衝突したんだ」
真那「えええええええ!!じゃあ、死んじゃったんですか?!」
進次郎「その時、ウルトラマンは父さんと一体化して、生き返り、ウルトラマンに変身して地球を守るために戦い続けた。最後は宇宙に帰って行ったけど、俺はその後、父さんからウルトラマンの因子を受け継いで仲間と一緒に地球を守ってたのさ」
その話を聞いた真那は眼を輝かせていた。
真那「そのウルトラマンに変身していたのが進次郎のお父様なんですね?超絶会ってみたいです!!」
進次郎「因みにその父さんも現役でウルトラマンをやってるぞ、もし次元召喚で飛ばされてきたら紹介しよう」
真那「おお~」
進次郎と真那の会話を聞きながらも、少し引きつった笑いをする士道。
進次郎「何か、楽しそうだな」
トゥアール「あら~、妹さん取られちゃってジェラシー感じちゃってますゥ」
士道「そ、そんな訳ないだろ!!」
エルフナイン「あんまり意地を張らない方が良いですよ?」
斎藤「士道君結構シスコンの気があるからね」
ヤプール「それ、本人の前では言わない方が良いと思うぞ」
研究所内で女性二人に士道は茶化されながらも新たにアップデートされたブレスレットを受け取る。
真那「それがゼロスーツの転送装置ですか?」
令音「アドヴァンスゼロシステム専用の転送装置、ウルティメイトブレスレットよ」
士道「凄い、まるで変身ガジェットだ」
喜びも束の間、当然アスガルド・エレクトロニクスのサーバーに映像が送りつけられる。
ヤプール「誰からだ?」
エルフナイン「これは!!」
すると画面に映ったのは……
アイザック「初めまして、ライブジャスティス諸君。私はアイザック・ウェストコット。デウス・エクス・マキナの社長だ」
士道「アイザック!!」
進次郎「あいつが……」
アイザックは彼らに告げる。
アイザック「これより、この天宮市を中心に、先ほど完成した次元破壊兵器、グランドキングの起動テストを行う」
士道「なんだって!!」
アイザック「この兵器を止めたければ戦う他に術はない。私を止められるか、期待しているよ」
アイザックからの宣戦布告に一瞬にして、空気が変わる。
士道は意を決して、告げる。
士道「皆、この戦いは、俺達の総力を以って迎え撃つ」
次元を巻き込む、大きな戦いの火ぶたが、遂に切られる事になった。
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