夢幻水滸伝
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第二百二話 リーの切り札その八
「これより」
「ほなですね」
「私達もですね」
「先陣ですし」
「攻めるんですね」
「そや」
瑠璃子達四人にも告げた。
「そうしてもらうで」
「わかりました」
「ほなここからも報酬分働きます」
「そうさせてもらいます」
「これが仕事ですさかい」
「頼むで、私の采配の補佐はハリムが執ってな」
戦士であり戦を知っている職業であり実際ここにいる星の者の中ではリーを除くと最も統率が優れている彼がというのだ。
「軍師はブッパースウォングや、ええな」
「それでは」
「攻めるで」
リーはこう言ってだった。
「これから」
「わかりました」
星の者達は頷いてだった、そのうえで。
リーは軍を前に出し自身も神船に乗って空からだった。
インドネシア軍に向かった、十絶陣をそれぞれ前に出すと。
そこに敵軍は次々と入り船も人も一瞬で砂になり血になって消え去った、ロシティーはその状況を船の上で見て唸った。
「十絶陣は入らんと意味はないが」
「入る様にすればですね」
アユが応えた。
「そうすればええですね」
「進撃停止や」
ロシティーは即座に断を下した。
「そしてや」
「十絶陣にはですね」
「入らんことや」
絶対にというのだ。
「絶対にな、そしてな」
「そうしてですね」
「そや」
それでというのだ。
「あいつにはわいが向かう」
「敵には」
「そや、そしてな」
「あの人の攻撃を止めますか」
「何ちゅう攻撃や」
リーは十絶陣を使うだけではなかった、今は破壊の術を使っていた、多くの将兵達は船ごととてつもない威力のエネルギー弾を受けて吹き飛ばされていた。
それを見てだ、彼はアユに言った。
「あいつ一人で我が軍が倒されかねん」
「確かにそれだけの強さですね」
「だからや」
それでというのだ。
「ここはや」
「ロシティーさんがですね」
「向かう、それと自分もな」
「他の星の人にですね」
「向かうか」
若しくはというのだ。
「軍全体の指揮をな」
「することですか」
「まさかな」
見ればリー以外の国家連合の星の者達も攻撃を仕掛けていた。
その中に瑠璃子達四人もいるのを見てだ、そうして歯噛みして言った。
「あの連中までおるなんてな」
「日本の傭兵の四人ですね」
「それであっちの星のモンは十一人や」
「二人と十一人では」
「それやとな」
「相手にすることは」
「かなり難しい」
実際にというのだ。
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