夢幻水滸伝
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第二百二話 リーの切り札その四
「地の星は五人、人の星は雇った四人を入れて五人」
「そして神星のリーさんですね」
「合せて十一人、その十一人でや」
「ジャカルタをですか」
「一気に攻める、そうすればな」
これでというのだ。
「勝てる」
「星の人同士の戦いに持ち込みますか」
こう言ったのはアミンだった。
「それは確かにです」
「強いやろ」
「ほんまに、それでや」
「ここはですね」
「そうして戦うで」
「ジャカルタを十五万の兵で急襲しますか」
「そや、今からな」
リーはアミンに落ち着いた声で答えた。
「上陸作戦や、あとな」
「あと?」
「ロシティーは私が戦ってな」
「勝たれますか」
「ロシティーにはパガニーニのバイオリンがあるが」
今度は神具の話をした。
「しかし私にもや」
「十絶陣がありますね」
「そしてお互い術も強いが」
「その術もですね」
「私には絶対の自信がある」
それがというのだ。
「それでや」
「神具と術の勝負で、ですか」
「戦う、しかも私には神船もある」
「あの神仙が乗るという」
「それもあるしな」
「神具で戦われますか」
「あいつの音楽は指揮棒とバロンの仮面でさらに強くなってるが」
それでもとだ、リーはさらに話した。
「こっちも術の力を神具の四書五経と七兵法書でな」
「上げているので」
「負けるつもりはない、神星のモンの力を発揮する」
「そうしてですか」
「勝負をする、ほな全員で出るで」
リーは仲間達に告げた。
「ええな、先陣は四人や」
「わかりました」
瑠璃子達四人はすぐに答えた。
「やらせてもらいます」
「思う存分暴れてもらうで」
リーは四人に対して告げた。
「先陣で」
「そこは任せて下さい」
「仕事ですさかい」
「もう私等が陣頭で戦います」
「そうします」
「そこは頼むわ、そして第二陣はハリムとや」
その彼を見て言った。
「ティン、チュット、ブッパースウォング、アミンや」
「それで先陣の後で、ですね」
ハリムが応えた。
「戦に加わるんですね」
「そや、そうしてもらうで」
「ほなそれで」
「そして遊撃軍はアルフィアンや」
今度はアルフィアンに顔を向けて話した。
「先陣と第二陣のフォローでや」
「戦えばええですね」
「そして本陣は私が率いる、全体の指揮もな」
そちらもというのだ。
「するで」
「はい、そういうことで」
「宜しくお願いします」
「共に戦いましょう」
「そうしていきましょう」
「そういうことでな、あと後詰も置く」
そちらも忘れないというのだ。
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