夢幻水滸伝
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第二百一話 島々を一つにその九
「問題や」
「どう掌握してくか」
「そや、一体な」
「そうですね」
「中々進出しにくい」
「はい、ですがあの地域は人口も少ないですし」
アユが話した。
「そやから小舟に空船を使っていっては」
「そやな、足では難しいからな」
「足が駄目ならです」
「空とやな」
「船です」
この二つだというのだ。
「それでいきましょう」
「よし、それや」
ロシティーも頷いた、そうしてだった。
沼沢地帯は小舟そして空船を使って掌握していった、また北部の圧倒的な力による掌握を知った南部の諸勢力は敵対的な態度を変えて次々と降り。
ニューギニア島西部も掌握出来た、ここでアユはロシティーに尋ねた。
「あの、島の東部の」
「パプワニューギニアやな」
「あちらへの進出ですが」
「せん」
返事は一言だった。
「そうするわ」
「やはりそうですか」
「あちらにはモレイがおる」
パプワニューギニアの星の者である彼がというのだ。
「それで統一してるけどな」
「そこに進出はですか」
「せんでおく、それよりも政や」
「インドネシア全体の」
「折角統一したんや」
それならというのだ。
「もうな」
「ここはですか」
「しっかりと治めて」
そうしてというのだ。
「力を備えて東南アジアの統一や」
「それを目指しますか」
「そうしよか、我が国は東南アジア随一の国力がある」
「人口でも圧倒してます」
「その国力をさらに高めてな」
そしてというのだ。
「そのうえでな」
「統一を目指しますか」
「正直南洋の進出は後にしたい」
パプワニューギニアにしてもというのだ。
「それはな」
「左様ですか」
「東南アジア統一の後でな」
「では」
「まずは内政やで」
「それでは」
アユも頷いた、そうしてだった。
二人はジャカルタを首都として全体的な統治を進めていった、国力を高めていきそうしてであった。
東南アジア全体を見た、すると。
「シンガポールを中心にな」
「リーさんですね」
「国家連合が出来てきてるな」
「そうですね」
アユもその状況を見て答えた。
「それも急激に」
「これは厄介かもな」
ロシティーは眉を少し顰めさせてこうも言った。
「後々大きくなってな」
「私達にもですか」
「脅威になるかもな」
「では今のうちに攻めますか」
「それも手かもな」
ロシティーは実際にシンガポールを中心とする国家連合との開戦を考えだした、そうしつつ治水や橋や道路の建設、開墾に街や港の整備教育の拡大を進めていったが。
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