夢幻水滸伝
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第二百一話 島々を一つにその八
「そしてや」
「南ですね」
「山脈の南側にもですね」
「進出していきますね」
「そうするで」
こう言ってだった、ロシティーはファークファークを拠点としてだった。
自身は山脈の北の東側に進出していった、アユには半島に向かわせて。
山脈の北側を掌握していった、その途中に。
一万程の街や村、部族の連合軍が来たが。
「また来たな」
「はい、一万程ですね」
「結構な数ですね、今度は」
「一万ですか」
「今こちらに対する勢力全部ですね」
「そやな、連中をどうにかしたらな」
即ち倒せばというのだ。
「それでや」
「山脈の北はですね」
「もうですね」
「掌握出来ますね」
「それが出来ますね」
「そやな、相手は一万でこっちは三十五万」
これだけの数だというのだ。
「正面から戦っても勝てる」
「左様ですね」
「これだけの戦力差がありますと」
「もう何でもありません」
「普通に勝てます」
「装備もこちらの方が上ですし」
「ああ、けどここでもな」
ロシティーは自分の周りにいる兵達に話した。
「わいが終わらせる」
「戦わずにですが」
「ロシティー様のお力で」
「そうされますか」
「大軍を使うのは最後の最後や」
戦をして、というのだ。
「それはな、そやからな」
「今回もですね」
「ロシティー様が音楽を奏でられ」
「そうしてですか」
「あの一万の軍勢もな」
見れば装備も服装もまちまちだ、中には古代の武器を持っている部族すらある。そして陣形もばらばらだ。ただ集まった軍勢であることは明らかだ。
「それで抑えるで、ほなな」
「わかりました、ではです」
「この度もお願いします」
「この戦で山脈の北を掌握出来ます」
「そうなりますし」
「ああ、やったるわ」
ロシティーは一歩出てだった。
そのうえでバイオリンを奏でた、この時指揮棒とバロンの仮面の力も使うのも忘れなかった。この度の音楽は。
一万の軍勢を麻痺させた、そしてロシティーはその麻痺させた軍勢を全員捕虜にさせた。そうしてだった。
戦を終えさせた、後は捕虜達をまた武装解除させてそれぞれの場所に戻したうえで降伏勧告を行った。ロシティーの圧倒的な力を見せたうえで。
すると全ての者が降った、その頃にはアユも半島を完全に掌握していた。山脈の北側は完全に彼等のものとなった。
ロシティーはそこからアユが率いる軍勢と合流し彼女に話した。
「ほなな」
「はい、次は山脈の南側ですね」
「ああ、けどその南側もな」
これから進出するその地域もというのだ。合流したカイマナこれから南側に進出するその拠点で話した。
「チムカが降ってな」
「メラウケもですね」
「その周辺の勢力も降ってきてる」
「ほな後はですね」
「残りの地域を掌握してくで」
「わかりました」
「ただな、ディーグル川流域とかの沼沢地帯がな」
そこがというのだ。
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