夢幻水滸伝
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第二百一話 島々を一つにその十
急にインドネシア全体の賊やモンスターの情報が入りだした、広大な諸島とその海域にかなりの目撃や襲撃の話が来た。
これにはロシティーも慌ててアユと相談の場を持った。
「聞いてるな」
「賊やモンスターのことですね」
アユも慌てた顔で応えた。
「ここに来て」
「そや、あちこちに出てな」
「襲われた民も多いですね」
「これはあかん、シンガポールをどうしよかと思ってたが」
「それよりもですね」
「国内のことや」
外にどうかするよりというのだ。
「そやからや」
「ここはですね」
「すぐにそれぞれの賊やモンスターに対して軍を送ってな」
「冒険者達にも依頼として退治をさせましょう」
「ああした連中は放置出来ん」
絶対にというのだ。
「ほんまにな」
「その通りです」
アユの返事は真剣そのもののものであった。
「そうですさかいすぐに」
「軍を送ってな」
「冒険者にもですね」
「依頼を出す、わい等もな」
自分達星の者もというのだ。
「大きな賊の一団や強力なモンスターの話もある」
「ドラゴンの話もありますし」
巨人に匹敵する強大な種族である、強力なブレスと術を使い一体で一軍にさえ匹敵すると言われている。
「私達もですね」
「出るで」
「必要とあらば」
「そうしてくで、あとこれはインドネシアだけやなくて」
自分達の国以外にもというのだ。
「タイやベトナム、フィリピンでもや」
「賊やモンスターがですね」
「よおさん出てるらしい」
「そのお話が出ていますね」
「元々モンスターは結構多いからな」
「東南アジアは」
「流石にサハラ砂漠やアマゾン程やないけどな」
こうした地域よりはというのだ。
「あの二つの地域はモンスター密集地帯やからな」
「魔窟とすら呼ばれてますね」
「あと欧州も多い」
モンスターはというのだ。
「あそこはその点でも厄介や」
「非常に多くの勢力が割拠しているだけでなく」
「あそこの星の連中はそのことも難儀してる」
モンスターの多さでもというのだ。
「大概なところや」
「この世界の欧州はそうですね」
「そや、そして東南アジアもな」
「多めですね」
「そやからこうした話もある、ほなな」
「はい、賊たモンスター退治にですね」
「専念するで」
シンガポールを中心とした国家連合との戦ではなくそちらにと言ってだ、そのうえで軍だけでなく冒険者もそちらに向けた。
賊もモンスターも各地にいた、特に海のものが多く。
「厄介やな」
「はい、幸い強力なモンスターは少ないですが」
アユはインドネシアの地図を見つつロシティーに話した、地図には賊たモンスターが出没している地域に印が付けられ軍や冒険者を表す駒も置かれている。
「常に百以上征伐対象があり」
「その全てをどうにかせんとあかんからな」
「はい、手が一杯です」
「戦のことはな」
「全く動けません」
アユは地図の印と駒を見つつ話した。
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