ライブジャスティスシリーズ
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鏑木ハイドライブ/大地の王
デウス・エクス・マキナインダストリー研究室。
カタカタカタカタ
カリオストロ「これだけ複雑なアルゴリズムを使ってギガバトルナイザーを作ったのね、これを応用したグランドキングも相当な代物だわ」
パソコンに向かってグランドキングの開発に没頭するカリオストロの背後に黒い影を迫る。
アイザック「魅力的で禍々しい、ゾクゾクする力だと思わないかな?」
カリオストロ「もぉ……そんな悪戯な事しないでよぉ♡」
カリオストロの胸の谷間をなぞり、太腿を撫でる。
アイザック「次元召喚はこの世の全てを支配出来る魔性の力、だがそれを相応の代償があるのも事実だ。もっと知ってみたいと思わないかい?」
カリオストロ「それってあーしを誘ってる訳?一応男だよ?」
アイザック「世の中、人間の矛盾程、興味深いとは思わないかな?」
カリオストロ「確かに、超気になる事も無いわけでもないわ」
アイザック「社長室でゆっくり待ってる。少し付き合いたまえ」
優しさの中に狂気を内包するアイザックの姿は、カリオストロにとっても危険な存在であることを認知させるのには十分だった。
アスガルド・エレクトロニクスでは
琴里「準備は良い?」
士道「いつでも」
令音「アンドロイド、配置開始
士道「今度こそ行けるはずだ」
士道はブレスレットを起動する。
士道「アドヴァンスゼロシステム、タイプワン!!」
士道はバイザーを装着し、全身にウルトラマンスーツを纏う。
令音「霊力値、正常。成功よ」
琴里「士道、そのまま動ける?」
士道「勿論、これならやれそうだ」
士道は突然、鏖殺公を展開し、全身のブルーラインが発光すると同時に鏖殺公を振り下ろし……
ズガガガガガガッ!!
強烈な空間斬撃でアンドロイドを粉々にした。
士道「この力があれば……」
士道はバイザーを外し、変身を解くと琴里に笑顔を向ける。
ゼロスーツの開発に成功したことに令音と琴里はハイタッチを交わすのだった。
その後、自販機前で炭酸飲料を購入する士道の横でビールを買う為に二亜がやって来る。
二亜「少年も、愛されてるね。始原の力の一部を与えてもらうなんて」
士道「ゴフゥ!!」
唐突に士道の秘密を明かす二亜に士道は聞く。
士道「やっぱりお前には隠せなかったか」
二亜「囁告篇帙で全部お見通しだよ、まあ、アイザックの神蝕篇帙への検索妨害で何とかバレずに済んでるけど」
ビールの缶を開け、喉に流し込む二亜を見ながら士道は胸を撫で下ろした。
士道「紙一重で助かった感があるけどヒヤヒヤさせるなよ」
デウス・エクス・マキナ 社長室。
アイザック「~♪」
鼻歌で歓喜の歌を歌いながら、神蝕篇帙のページをめくるアイザック。
記された項目にはペンのインクが滲んだように文字が消えていた。
アイザック「シスター、余計な事をするのは勝手だが、私の配下を侮らない方が良い。そうだろう。二ベルコル」
アイザックの後ろでローストビーフを切り分ける一人の少女。
贋作精霊にして神蝕篇帙の力の一つ、二ベルコルがアイザックに微笑みかける。
二ベルコル「お父様の命令であれば何でもしてあげますが、余り焦らさないでくださいね」
アイザック「贋作とは言え実に良く出来た娘だ。だが従うだけでは欲しい物は手に入らないよ」
二ベルコル「あら、意地悪なお父様ですね、でも背徳感が最高」
アイザック「相手にしてやりたいが客を待たせてるのでね、この場は外してくれないかな?」
二ベルコル「それじゃあ、失礼します」
黒い煙と共に消えていく二ベルコル、アイザックはグラスにワインを注ぎ始めた。
コンコンッ!!
アイザック「入り給え」
カリオストロ「随分なもてなし様ね」
アイザック「二人で語らうなら十分な心遣いが必要だろう?」
アイザックの隣に座り、グラスを揺らすと静かにワインを口にした。
カリオストロ「良い銘柄のワインをお持ちなのね」
アイザック「君の為にコレクションから一本持ってきた、君がいなければグランドキングの建造も今と違う物になっていただろう。パヴァリアの優秀な錬金術師として君を贔屓してるのさ」
カリオストロ「確かに聖遺物以上に興味深いものね、そのレイオニクスの力。あなたは適応できたみたいだけどどうやって適応したの?」
アイザックは神蝕篇帙をカリオストロに見せつける。
アイザック「デウス・エクス・マキナの研究施設では神蝕篇帙で作り出された贋作精霊、二ベルコルを実験体として使い、レイブラッド星人の遺伝子がどれだけ適応できるか否かを調べていた。結果、人間の身体ではレイオニクスの力に適応できる確率 0.1%だった。とても人間では扱えない呪いの力だ。だが私は神蝕篇帙の霊力で遺伝子を強制的に中和しているため、不安定ではあるが力を扱えている。まあ、少し間違えれば遺伝子情報ごと破壊されるのだがね」
カリオストロ「じゃあ、その研究の過程で人間は使われていないの?」
アイザック「それについてはいずれわかるさ、グランドキングが完成したその時にね」
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