八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百十六話 親父との忘年会その九
「もう水が違うからな」
「お豆腐も違うんだね」
「ああ、それでホッケとかもな」
「ないから」
「当然卵焼きだってな」
その出し巻き玉子もだ。
「ないからな、あとどんぐりも頼むけれどな」
「後でだね」
「うずらの煮卵な」
「それでもだね」
「ああ、こうしたものは本当にないからな」
日本以外の国ではというのだ。
「そうそうな、日本料理を本当に知るならだよ」
「こうしたものもだね」
「食ってな」
そしてというのだ。
「わかるものだと思うがな」
「欧州にはないんだね」
「アメリカでもそうそうないだろうな」
「中国でもかな」
「居酒屋の料理まではな、焼酎だってな」
このお酒もというのだ。
「ないからな、だから日本に帰って来たんだ」
「それならだね」
「もう徹底的に飲むからな、そしてな」
「食べるんだね」
「ああ、イカゲソとか蛸もな」
これもというのだ。
「食うぜ」
「どっちもな、じゃあ飲むぞ」
「それじゃあね」
僕も頷いてだった。
そのうえでお酒と食べものが来るとだった、僕達は乾杯してから飲んで食べはじめた。親父は焼酎を飲んでだった。
僕にだ、痛快といった顔で言ってきた。
「この味がな」
「いいんだね」
「ああ、あとロックで飲むっていうか飲みものを冷やして飲むってな」
「日本以外の国ではそうそうないよね」
「イギリスだともう適当に煎れたミルクティーだよ」
「そこでまたイギリスなんだ」
「イギリスは凄いからな」
口にすることではいい意味にはならないのがこの国だ。
「だからな」
「もうだね」
「ああ、適当に煎れたミルクティーでな」
「冷やしてるとかはだね」
「ないからな」
「そうなんだね」
「それで他の国もな」
イギリス以外の国もというのだ。
「やっぱり冷やして飲むとかな」
「あまりないんだね」
「北欧は最初から冷えてるけれどな」
「それは寒いだけだよね」
「ああ、兎に角こうして酒をロックで飲むなんてな」
こうしたことはというのだ。
「日本ならではだよ」
「だからロックで飲むこともだね」
「楽しむぜ」
これを機にというのだ。
「そうするからな」
「何でも楽しむんだね」
「ああ、焼酎の次はな」
その後はというと。
「梅酒だよ」
「やっぱりロックだね」
「それで飲むな、その後はもう適当にな」
「飲むんだね」
「柚酒とかな」
「ああ、柚酒もいいね」
僕はビールを飲みながら応えた。
「そちらも」
「そうだろ、しかしお前今はビールは」
「うん、まずはこれって思って」
それでだ。
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