八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百十六話 親父との忘年会その三
「親にとっちゃ一番嫌なことなんだよ」
「お金のことでも」
「少なくとも俺はそうだよ」
「親父はそうだよね」
「ああ、俺は人に遠慮されることが嫌いだろ」
「それは特になんだ」
「お前にされるとなんだよ」
息子の僕にというのだ。
「だからな」
「遠慮はだね」
「するな」
絶対にというのだ。
「いいな」
「親父の考えだね」
「ああ、ただな」
「ただ?」
「女遊びしまくってな」
親父の趣味の一つの話になった。
「いつも豪遊して稼いだ五十億何処に行ったとかな」
「言った野球選手いたよね」
「それはもう馬鹿だからな」
「あの野球選手はね」
「どう見てもだろ」
「覚醒剤で逮捕もされてるし」
この時点でどうにもならない。
「他の素行もね」
「最低だったな」
「番長とか言っていい気になって」
人の車のライトバンの上に乗って何度もジャンプして壊したという話は本当だろうか、そんなことはゴロツキの所業だ。
「野球選手なのに格闘家のトレーニングしたり」
「それはないからな」
「絶対にだよね」
「ああ、野球選手には野球選手の身体の使い方があるんだ」
「そうだよね」
「それで格闘かのトレーニングをしてもな」
そんなことをしてもというのだ。
「意味はないどころかな」
「有害だよね」
「野球に使わない筋肉がついてな」
身体にというのだ。
「身体つきもそうなるからな」
「かえってよくないんだね」
「怪我も増えるんだよ」
「実際怪我増えたよね」
「しかも食事も変えただろ」
「格闘家のそれにね」
ゆで卵の白身や鶏のササミばかり食べる様になった。
「あれは誰が見てもおかしいよね」
「あんなのよく周りが止めなかったものだ」
「そこまで駄目だったね」
「あれだけで馬鹿だ」
「そんなことだね」
「そうだ、あんなことはな」
本当にというのだ。
「間違ってもだ」
「やったら駄目だね」
「陸上選手には陸上選手のトレーニングがあるしな」
「野球選手にもだね」
「野球選手のトレーニングがあるんだよ」
そうだというのだ。
「だからな」
「それでだね」
「ああなったことはな」
「当然なんだ」
「何十億もの金を稼いでもな」
プロ野球選手としても破格のものだ。
「遊びで使いきってな」
「何処に行ったとか言うんだね」
「そこまで馬鹿だからな」
それ故にというのだ。
「そうなったんだよ」
「ああなるのはもう当然だったんだ」
「ファッション見てもわかるだろ」
「何かどんどん柄が悪くなったね」
高校の頃は普通だった、写真を見ると。
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