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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百十五話 親父と会う前にその十二

「帰国事業でどれだけの人が地獄見たか知ってるだろ」
「あの国に行ってね」
「しかしその旗振ってた連中は一人も責任取らなくてな」
「ずっと煽り続けていたんだ」
「これはもう下衆だろ」
「下衆な悪だね」
 僕はここでこうも言った。
「まさに吐き気を催すっていう」
「そうだよ、こいつ等が大物か」
「絶対に違うね」
「小者だろ」
「まさにね」
「しかしその小者こそがな」
「醜い悪事をする」
 僕はこのことを今実感した。
「それで同じことを繰り返すんだね」
「ああ、反省もしないでな」
「だからだね」
「絶対に信用するな」 
「小悪党こそ」
「そして小悪党のタイプとしてな」
 小悪党といっても色々いるがそのうちの二つのタイプがだ。
「俺が今言った二つだ」
「そういうことだね」
「だからいいな」
「そうした人達は信用しないよ」
「近寄ってきても遠ざけろよ」
「絶対に裏切るからね」
「宝とか家族とか口だけなんだよ」
 その本心はというのだ。
「飽きたらポイだ、そしてどんな汚い手でもな」
「使うね」
「それぞれな、こうした連中も世の中にいるってな」
「覚えておいて」
「これからも生きていけよ」
「そうするね」
「こうした連中と比べたらロベスピエールの方が信用出来るさ」
 今話したこの革命家もというのだ、独裁者と言っていいかも知れない。
「まだな」
「信用出来るかな」
「自分の理想に反するなら誰でもギロチン行きだけれどな」 
 それでもというのだ。
「まだな」
「信用出来るんだ」
「そんな小悪党よりもな」
「そうなんだね」
「とはいってもロベスピエールも近寄るべきじゃないぜ」
「それはわかるよ」
 僕にしてもだ。
「迂闊に傍にいたらギロチン送りだね」
「そうなるのがオチだ」
「だからだね」
「ああいうタイプも信用出来ないがな」
「程度の問題だね」
「ロベスピエールは革命家でなくてな」
 それでというのだ。
「友達ならな」
「信用出来るね」
「糞真面目過ぎるけれどな」  
 真面目さが昂じてああなったのだろう、そう思うと人間真面目過ぎてもよくはないということであろうか。 
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