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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百十五話 親父と会う前にその八

「それでな」
「飲んで食べてなんだ」
「楽しめよ」
「それじゃあね」
「まずは刺身食うからな」
 何といってもという言葉だった。
「いいな」
「まずはだね」
「カルパッチョもいいけれどな」
「やっぱりお刺身がだね」
「一番な」
 何といってもという口調だった。
「いいな、日本にいるなら」
「それならだね」
「刺身だよ」  
 これを食べないと、というのだ。
「あと枝豆に冷奴に卵焼きに焼き鳥だな」
「多いね」
「もっと言えば焼きそばもな」
「焼きそばも日本のお料理だしね」
「ああ、だからな」 
 それでというのだ。
「それで最後にな」
「お茶漬けだね」
「それも食うぜ」
「食べたいもの多いね」
「ああ、それでも一番食いたいのはな」
「お刺身だね」
「そうだよ、舟に乗せてもらってのな」
 そしてというのだ。
「二人で食うぜ」
「お魚一匹のだね」
「その刺身食うからな」
「豪勢だね」
 僕は聞いて思った。
「それはまた」
「前もそれで食っただろ」
「ああ、そうだったね」 
 前に親父と二人で飲んだ時を思い出した、その時確かに僕は親父と一緒にそれを食べて実に美味しかった。
「そういえば」
「だからな」
「今回もだね」
「それで食うからな」
「お刺身を」
「最近じゃ刺身も他の国で食える様になったさ」
 和食の代表的なメニューの一つだからだ。
「けれどな、日本の醤油と山葵を使ってああして切るな」
「お刺身はだね」
「ないんだよ」
「それぞれの国でアレンジされているね」
「その国の人の舌に合う様にな」
「そうだよね、食べるのはその国の人だから」
 日本人でなくだ。
「どうしてもね」
「そうなるからな」
「だからだね」
「イタリアだとな」
「イタリアの味付けだね」
「刺身は刺身でもな」
「完全に日本じゃないね」
「ああ」 
 その通りだというのだ。
「そこはな」
「そうなるよね」
「だから日本人としてはな」
「日本のお刺身が一番だから」
「それでな」
「日本にいるから」
「それで食うな、寿司はもう食ったしな」 
 日本料理の代表の一つのこれはというのだ。
「後はな」
「お刺身だね」
「居酒屋のな、だから本当に楽しみだぜ」
「そうなんだね、けれどお寿司は」
「美味かったぜ、母さんと言ってきた」
「それはよかったね」
「そうだろ、お前もと思ったけれどな」
 僕にこうも言ってきた。 
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