夢幻水滸伝
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第百九十八話 先んじればその八
「裏がある」
「ではその裏は」
「私が盟主になる」
「つまり国家連合の棟梁は、ですか」
「私や、ここにおる全員私の下で動いてもらう」
「そうして政も戦もですね」
「やってもらう」
こう言うのだった。
「これからはな」
「上下関係ははっきりさせるのですね」
「嫌やったらええ、その場合はな」
「自分達でやれ」
「そや、それでや」
「リーさんを棟梁と認めるか自分達だけでやってくか」
「どっちかや」
選べと言うのだった。
「そういうことや」
「左様ですか」
「それでここで決めてもらう」
四人を観回して言った。
「どうするかな」
「それが裏ならええです」
チュットは笑って答えた。
「起きた世界では先輩でここでは神星の人ですから」
「そやからか」
「むしろ棟梁にです」
その座にというのだ。
「就いてもらうことは当然です」
「そやからか」
「はい、もうその条件は何でもないです」
「そやねんな」
「はい」
こうリーに答えた。
「そうさせてもらいます」
「ほな」
「わしもそれでええです」
ブッパースウォングも答えた。
「リーさんが棟梁で主導でやってくれて」
「ええか」
「はい、それで」
こう言うのだった。
「ええです」
「自分もやな」
「宜しくお願いします」
「というか最初からそうなると思ってました」
ハリムも言ってきた。
「リーさんが棟梁で」
「そのつもりでここに来たか」
「そうです」
実際にというのだ。
「そのお話聞いて何でもないと思ってました」
「そうした裏か」
「むしろ裏でも何でもないと」
その様にというのだ。
「思いました」
「そうなんやな」
「はい、お願いします」
「というかそれが裏なら」
ティンも笑って言った。
「受け入れさせてもらいます」
「そうした裏か」
「受け入れられる裏とそうでない裏がありますが」
裏といっても色々である、いい裏と悪い裏がある。そしてそれは表もまた同じということである。一概には言えないのだ。
「しかし」
「受け入れられる裏でやな」
「むしろミャンマーが発展してひいては世界も救われるなら」
「受け入れるか」
「それがしも」
「そうか、ほなこれでやな」
「国家連合の成立ですね」
アルフィアンは笑って言った。
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