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夢幻水滸伝

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第百九十七話 豊かな国を背負ってその四

「まさにな」
「その通りですね」
「そや、おいらが起きた世界でもそうで」
「こちらの世界でもです」
「まさにその通りやな」
「左様ですね、それでは」
「実はどないしよか思ってたが」
 これからのことをだ、ハリムは自分の動きについて考えがまとまっていなかったがスルタンの言葉を受けてまとまった、それで言うのだった。
「決まったわ」
「左様ですか」
「ブルネイを統一してな」
「そのうえで、ですね」
「繁栄させるで」
「宜しくお願いします」
「ああ、しかしおいら戦士でな」
 ハリムは腕を組んで考える顔になって述べた。
「それで戦いは得意やけどな」
「ああ、政はですね」
「頭使うことはな」
 これはというと。
「どうもな」
「いえ、ステータスを見ますと」
 スルタンはハリムをこの世界の並の者の能力から話した。
「我々とは全く違いますから」
「そうなんか」
「はい、レベルが違うだけに」
「おいらは今二百六十や」
「ですが私なんか十です」
 スルタンは自分のことを話した、そしてステータスも見せた。
「能力もこの通り」
「あっ、ほんまにちゃうな」
「そして特殊技能もです」
「二つか、商業と貿易のやな」
「それもレベルが低いです」
「おいらは政の特殊技能幾つも持ってて」
「どれもレベルが高いです」
 ハリムにこのことを指摘して話した。
「ですから」
「それでかいな」
「政の方もです」
「出来るんやな」
「確かに同じ星の方で政治家等政を得意とされる方には負けますが」
「それでもか」
「少なくとも私達よりはです」
 この世界に元からいる者達よりはというのだ。
「レベルが違いますので」
「かなりのことが出来るか」
「はい」
「そうか、ほなな」
「政もですね」
「やらせてもらうわ」 
 スルタンにこのこと約束した。
「是非な」
「その様にお願いします」
「そういうことでな」
「はい、それではこれより」
「まずはブルネイを統一するな」
「宜しくお願いします」
 スルタンはハリムに期待の声で応えた。
「これより」
「そういうことでな」
 ハリムも約束した、そしてだった。
 早速旗揚げを宣言して人を集めかつ自分が星の者でありブルネイの統一を目指すことをブルネイ全土に言った、そのうえで。
 この世界ではアッラーに仕える極めて高位なペリとなっているブルネイの歴代国王そして何よりもアッラーに祈りを捧げて言った。
「ほなやらせてもらうわ」
「アッラーに誓い」
「そうしてですか」
「そうするわ、アッラーはどういったモンを助けられるか」 
 イスラムの神はというのだ。
「前向きで勇敢なモンやな」
「それはコーランにある通りです」
「逆境でも挫けない者です」
「事実コーランに書かれている人達は誰もが前向きです」
「決して挫けません」
「そして勝利や幸せを掴んで」
 この辺り聖書とは全く違う。 
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