夢幻水滸伝
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第百九十七話 豊かな国を背負ってその三
「これからどうするか」
「あの、そうでしたら」
「この国のことお願い出来ますか?」
「ブルネイに出られましたし」
「それなら」
「ああ、おいらもブルネイ生まれやしな」
ハリムは起きた世界のことから話した。
「そやからな」
「はい、お願いします」
「すぐにスルタンにお話しますので」
「そうして下さい」
「ここは」
「ほなな」
ハリムは周りの言葉に頷いた、そうしてまずはヤクザ者達を警察まで運んで警官や周りに推挙されてだった。
この街とその周辺を治めているスルタンと会った、スルタンは森人の女だったがハリムはそのスルタンに言った。
「女の人のスルタンか」
「それが何か」
美しい中年女性の森人が応えた、着ている服は東南アジアの女の服だ。
「この世界では普通です」
「そやねんな」
「はい、ですがハリム様の世界では」
「スルタンは男だけやからな」
「だから不思議に思われましたか」
「そやった、しかしな」
「それでもですね」
「今からこのブルネイのことで話そか」
「はい、それでは」
スルタンは頷いてだった、今のブルネイのことを話した。その情勢はというと。
「そうか、それぞれでか」
「はい、スルタンや市長、町長、村長とです」
「分かれてやな」
「一つではないです、ですが」
それでもとだ、スルタンは話した。
「情勢は決してです」
「悪くないな」
「はい」
そうだというのだ。
「これといって」
「そやねんな」
「はい、ですが」
「それでもやな」
「小競り合いがありかつ豊かな国ですが」
「資源が豊富で貿易も盛んでな」
「それが悩みの種になっています」
こうハリムに話した。
「我が国は」
「そやねんな」
「はい、ですから貴方にはです」
「そこを何とかして欲しいか」
「この世界を救われますね」
スルタンの言葉は切実なものだった。
「そうでしたら」
「まずはか」
「この国の統一そして」
「平和な統治やな」
「あともう一つ」
「繁栄やな」
「今以上の」
こうハリムに言うのだった。
「それをお願いします」
「そこでそう言うのがブルネイ人やな」
「はい、我々はです」
「繁栄したいな」
「今以上に」
「ははは、それや」
ハリムはスルタンに満面の笑みで応えた。
「東南アジアの国は明るくていつも前向きで」
「頭を常に動かし素早く動いて」
「食べものはよおさん食べてな」
「そして繁栄には目がない」
「それがええところや」
スルタンと完全に意気投合して会話をした。
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