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夢幻水滸伝

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第百九十六話 まずは農業その十六

「そやからな」
「ほんまやな」
「それでやな」
「そや、ほんま何かと大変や」
「生き残る為にな」
「まあタイとかベトナムもな」
 チュットは自分達が問題にしている二国のことも話した。
「何かとな」
「苦労してるやろな」
「どの国もそれはそれで苦労してるわ」
「小国だけやなく大国もな」
「そうしてるわ、それでも私等はな」
「小国の苦しみを今実感してるわ」
「そやからな、ここは手を組もうってことやね」
 チュットはカンボジアの地酒を飲みつつブッパースウォングに告げた。
「二国で」
「そや、それで二国でな」
「まずは一緒にやっていって」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「これからどないするか」
「そういうことやね」
「東南アジアは統合されていってな」
 ブッパースウォングはこれからの情勢の読みも話した。
「そしてな」
「そのうえでやね」
「一つになってくやろけどな、わしはラオスの国土と民を荒らされたくないんや」
「統合されていく中で戦があって」
「それでや」
「私にも話をしてきたし」
「それは自分もやろ」
「勿論や、私はカンボジア人やで」
 チュットは自分の祖国のことを話した、起きた世界では今は日本にいるがやはり祖国のことはいつも念頭にあるのだ。
「そやさかいな」
「カンボジアは大事にしたいな」
「絶対にな」
 まさにというのだ。
「国土も民もな」
「被害を出したくないな」
「絶対にな」
 こうブッパースウォングに答えた。
「それは嫌や」
「そやったらな」
「やっぱり同盟やね」
「まずは二国でな」
「そうしてくことやね」
「ああ、それで返事は」
「もう言うまでもないんちゃう?」
 チュットは笑ってこの言葉で返した。
「答え言うてるやん」
「それをはっきり言うのが政やろ」
「それで文章にするのがやね」
「そやろ」
「それはね」
 チュットもカンボジアを治めている、それならわかっていない筈がない。それでブッパースウォングに対してこう答えた。
「ここにおるさかい」
「そやな、それで返事は」
「これから宜しゅうな」
 今笑ってはっきりと答えた。
「やってこな」
「ほなな、一緒にな」
「国土と民を守っていこうな」
「両方な」
 ブッパースウォングも笑って答えた。
「そうしていこうな」
「お互いな」
「そういうことでな、それとな」
「それと?」
「わしはシンガポールのリーさんは凄いと思ってる」
 ここで彼のことを話に出した。
「ほんまにな」
「あの人やね」
「戦も出来るしそれにな」
「物凄い頭が切れるそうやね」
「もう誰よりもな」
「伊達に神星の四智星やないね」
「四智星でも一番の知力と教養の持ち主や」
 リー、彼はというのだ。 
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