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夢幻水滸伝

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第百九十六話 まずは農業その九

「それでや」
「その考えは」
「この世界を救うことや」
「つまり星の方の目的ですか」
「そして救ってもな」
「また別の危機があるかも知れない」
「そうも考えられるしな」
 それ故にというのだ。
「これからはな」
「一つになって世界を救い護っていく」
「そうしたい、それでや」 
 だからだというのだ。
「ここはな」
「その考えを前面に出してですね」
「国をまとめたい」
「実際に星の方は世界を救われますし」
「それにはわし等だけではあかんやろ」
「この世界の誰もがそう思う」
「そうさせるのもわし等の目的やろ」
 ブッパースウォングはこの考えも述べた。
「星のモンのな」
「世界の誰もがこの世界を救う為に動く」
「力の大小の問題やなくてな」
「意志ですか」
「自分のおる世界を護るのはな」
「星の方だけではないですか」
「誰もが思ってこそ」 
 まさにというのだ。
「為し得るものと思うからな」
「それで、ですか」
「わしはその考えを国をまとめる柱にしたい」
「特定の宗教ではなく」
「そう考える」
「そうですか、ではです」
 市長は確かな声で言った。
「私もです」
「協力してくれるか」
「はい」
 ブッパースウォングに対して約束した。
「その様に」
「ほなこれからな」
「そうしたことも軸に置いて」
「そうしてやってくで、あとカルト教団はな」
 こちらの話もするのだった、これまでとはまた違って真剣なそれも剣呑なものを見るその顔で話をした。
「許さん」
「カルトはですか」
「連中は信仰の問題やない」
「世を乱しますか」
「そして民を騙し貪る連中や」
「だからですね」
「許さん、狂ってたりインチキの連中はな」
 その真剣な剣呑なものを見ている顔で話した。
「害にしかならんからな」
「容赦しませんか」
「自分達の考えが正しいというのは宗教の常にしても」
 それでもというのだ。
「他の宗教を認めんで攻撃するならな」
「倒しますか」
「そうする」
 こう市長に話した。
「絶対にな」
「そうされますか」
「こっちの世界のキリスト教は他の宗教を攻撃せんけどな」
「我が国ではキリスト教の勢力は少ないですが」
「他の宗教を認めんで攻撃したら」
 それならというのだ。
「惨劇の元や」
「惨劇、ですか」
 市長はその言葉に真剣な顔で述べた、顔が青くなっている。
「虐殺等の」
「それを引き起こすからな」
「だからですか」
「そうした教団はな」
 絶対にというのだ。
「それは許さん」
「左様ですか」
「そうした考えでやってくで」
 こう市長に話した。 
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