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夢幻水滸伝

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第百九十六話 まずは農業その八

「これからもこの街の市長でいてくれるか」
「それでいいのですか」
「ああ、わしはラオスの統一を進めてな」
「ラオスの棟梁になられるので」
「そやからな」
「この街はですか」
「市長さんにこのまま治めてもらいたい」
 そうして欲しいというのだ。
「そしてな」
「この街をこれまで以上にですね」
「よくしてくれるか」
「わかりました」
 市長は即答であった。
「その様に」
「そしてわしはな」
「これよりラオスの統一にですね」
「乗り出す、まずは周りの街や村を勢力圏に入れて」 
 そうしてというのだ。
「それからな」
「どうするかですね」
「内政をするのは当然にしても」
 ブッパースウォングはここで言った。
「教育それに宗教でな」
「お考えがありますか」
「教育は予算の許す限り学校を建てて先生も置いて」
 そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「教育を徹底させますか」
「義務教育の確立や」
 市長に対して話した。
「それを目指す」
「そうされますか」
「教育は国の柱や」
 強い声で断言した。
「そやからな」
「内政を行うと共に」
「教育そしてな」
「宗教もですか」
「わしはこの職業やからな」 
 ビショップである、宗教家であるこの職業からも言うのだった。
「特に思うんや」
「ビショップ故に」
「そや、宗教の政を間違えるとな」
「大変なことになりますね」
 市長も真面目な顔で答えた。
「特定の宗教を贔屓したりカルト教団を許しますと」
「そこや」
「そうですね」
「そやからな」
 それ故にというのだ。
「わしも今ここで市長さんに言うんや」
「左様ですか」
「そや、信仰は自由にして」
「そしてですか」
「特定の宗教には肩入れせん」
「信仰を国をまとめる柱には」
「それは諸刃の剣や」
 市長にこう言って否定した。
「ある宗教を国教にして皆が信仰したら確かに国はまとまる」
「誰もが同じ宗教を信じれば国がまとまりますね」
「そうなる、しかしな」
「違う宗教の者はどうなるか」
「迫害される、そうした状況を避けたい」
 確かな言葉であった。
「何があってもな」
「だからですか」
「それでや」
「特定の宗教には肩入れはされませんか」
「それはせん、他のことで勢力そして国をまとめる」
 ここでも確かな言葉を出した。
「そうしてく」
「その他のこととは」
「宗教とは別の考えや」
 宗教を認めたうえでというのだ。 
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