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夢幻水滸伝

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第百九十四話 精霊使いの働きその一

                第百九十四話  精霊使いの働き
 アマッド=アミンはこの世界に来てまずはこの世界がどういった世界か、そしてこの世界で自分はどういった存在かを声から聞いた。その後で。
 自分はまずどうしようかと考えた、そうしてだった。
 まずは精霊使いつまり冒険や戦いが出来る職業なので傭兵か冒険者になることにした。それで喫茶店に入ってだった。
 店の親父に情報を聞くとだった、親父はアミンにコーヒーを出しながら言った。
「それだとイーサー傭兵団がいいか」
「その傭兵団がですか」
「今は傭兵といっても自警団だけれどね」
「自警団ですか」
「スルタンの一人に雇われてね」
 そうしてというのだ。
「それをやってるんだよ」
「ああ、傭兵の仕事には」
「そういうのもあってね」
 自警団の仕事もというのだ。
「それでだよ」
「今はですか」
「自警団をやっていてね、いい仕事してるよ、ただね」
「人手不足ですね」
「そうでね」 
 それでというのだ。
「人を出来るだけね」
「多く欲しくて」
「あんたが精霊使いでね」
 それでというのだ。
「精霊も術も使えるなら」
「是非ですね」
「そこに入って」
 そしてというのだ。
「働いたらどうかな」
「わかりました」
 アミンはコーヒーを飲みながら答えた。
「それならです」
「入るんだね、傭兵団に」
「とりあえずはじめませんと」
 関西弁のニュアンスで答えた。
「あきまへんので」
「仕事ないならだね」
「働かないと駄目ですね」
「そうそう、まして手に職があるなら」
 中年の風の精の親父はアミンが精霊使いであることからも話した。
「それならね」
「それを使ってですね」
「働くべきだよ」
「そうですね」
「そう、そしてね」 
 それでというのだ。
「あんた自身の糧を得て」
「世の為人の為にですね」
「働こうな」
「そうしていきます、ですが自警団ですか」
 アミンはこの組織についても話した。
「警察はないのですか」
「ああ、今この辺りはしっかりした政府がないんだよ」
 親父はアミンの警察はどうかという問いに答えた。
「それでそれぞれスルタンさん達がだよ」
「傭兵を雇ってですか」
「手勢の場合もあるけれどね」
「自警団を編成してですか」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「治安を守っているんだよ」
「そうですか」
「やっぱりね、しっかりした政府が欲しいよ」
 親父はこう言った。
「自警団といっても色々だからね」
「柄の悪い者達もいますね」
「そうそう、いるからね」
 実際にという返事だった。
「中には、スルタン同士が揉めてもね」
「争いがですか」
「起こるんだよ、本当に今はね」
「マレーシアもですか」
「大変だよ」
「そうなのですね」
「ああ、しかしあんた自警団に入ったら」
 その時はというのだ。 
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