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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第三百十話 帰ってからはその六

「本当に」
「そう言っていいわね」
「だから今も盛んに演奏されて」
 CDの全集が何度も出ているしだ。
「色々考察もされているよ」
「そんな人ね」
「それで野球のあの人も」
 またこの人の話をした。
「凄い人だからね」
「そうよね」
「実は野球の知識あるから。読書家でもあるし」
「本読むの」
「かなり読むらしいよ」
 意外かも知れないけれどだ。
「それもちゃんと向かい合ってね」
「読む人なの」
「そうらしいよ」
「じゃあ別に」
「知能とかに問題はないんだ」
 発達障害はだ。
「けれど他の人と明らかに違う」
「そうした感覚なのね」
「そう、あの人がまさにそうだね」
「かなり極端にしても」
「他にも色々なタイプがあるけれどね」
「ああいうタイプの人なのね」
「それが発達障害なんだ、ただ」
 僕は香織さんにさらに話した。
「こうした人は身体はね、別の傷害を持っていないと」
「ちゃんと動くのね」
「ただどうしても」
「考え方とかが違っていて」
「それが生活にも影響が出るんだ」
「そういえばあの人も」
 香織さんもあの人について話した。
「普通の生活はね」
「おかしいところあるよね」
「普通のお仕事にはね」
「向いていないよね」
「というか絶対に無理よね、選手としては凄くても」
 けれどかなり遅刻とかが多かったみたいだ、当時の監督さんが遅れてきた理由を聞くとうどん浴びてシャワー食べてたら十二時とか言ったらしい。
「監督としてはね」
「おかしな采配も多かったしね」
「そうよね」
「結構もの忘れもあったから」
 このことも有名だった。
「それでさっきのゴルフのお話も」
「やっぱり問題よね」
「読書して」
 当時の監督さんが選手全員にやらせたという。
「感想文書かせたんだけれど」
「その時も何かあったのね」
「よくわかりましたの一文だけだったらしいよ」
「それが感想?」
「それだけだったんだ」
「それも普通じゃないわね」
「その時監督さんがどう言ったか知らないけれど」
 尚この監督さんは非常に評判の悪い人だ、戦争中にあまりにも下の人には辛くあたって上の人にはへらへらしていて戦場では後ろから撃てと回覧が回ったという話があったという。監督の時も随分ライバルを蹴落としたらしい。
「そんなこともあったから」
「それじゃあね」
「一般社会だと」
 どうしてもだ。
「就職しにくいよね」
「そうよね」
「スポーツ選手でもそうだったからね」
「色々問題があったのね」
「食堂でね」
 選手用のそこでだ。 
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