夢幻水滸伝
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第百九十三話 小さな街からその十
「連中にな」
「何とですか」
「最低の屑共やってな」
「そうですか」
「実際陸上部でも無視されて軽蔑されてるしな」
「二人共ですね」
「そして嫌われてる」
軽蔑されているだけでなくだ。
「そうなってる、あと告白した人はな」
「今は素敵な交際相手の方がおられますね」
「そして失恋して裏切られて辛い時でも一緒にいてくれたお友達がおる」
「そうですね」
「立派な人がな、その裏切らんかった人は人気者や」
「当然です、誠実で人を支えてくれる人はです」
そうした人物ならとだ、アルフィアンは話した。そこには誠実なものを見てそのうえでリー似方っていた。
「誰からも信頼されてです」
「好かれるな」
「はい」
まさにというのだ。
「そうなるのが道理です、私はこの人はです」
「お手本にしてるか」
「そうしています、ですが」
「それでもか」
「あの様に立派な人になるには」
「難しいか」
「お名前は確か真人さんですね」
アルフィアンはその人の名前を出した。
「そうでしたね」
「下の名前はな」
「真の人ですか、まさにですね」
アルフィアンは感慨を込めて言った。
「誠実で心優しくて」
「私はその人も会ったが風変りなとこはあってもな」
「確かな人ですね」
「人を裏切らんで支えた」
リーはその彼がしたことを一言で言い切った。
「それだけでな」
「充分ですね」
「立派な人や、そやから好かれる」
「その人間性を」
「そして陸上部の二人はな」
「嫌われますね」
「そや、ほんま人はああなったらな」
彼等の様にというのだ。
「あかん、あの連中は何処に行っても嫌われる」
「人を簡単に裏切る様ですと」
「ああなる、そしてな」
「それで、ですね」
「君は私にか」
「一緒です、同じ国出身でありますがそれ以上に」
アルフィアンはリーにさらに話した。
「人を進んで助けた貴方に惚れましたので」
「それでか」
「はい、一緒にいます」
「そうしてくれるか」
「それで、ですが」
「マレーシアとやな」
「どうするかですが」
「まず守りを固める」
国防は忘れないというのだ。
「それにや」
「さらにですか」
「カンボジアにラオス、そしてブルネイといった国々をな」
「引き込みますか」
「この国々と一緒になったら」
その時はというのだ。
「マレーシアを人口と兵力で凌駕出来る」
「そやからですか」
「それでや」
さらにというのだ。
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