夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百九十三話 小さな街からその十一
「マレーシアも取り込んだらな」
「そうなればですね」
「タイやベトナム、フィリピンとも張り合えるな」
「そうですね」
東南アジアでも人口の多い国々ともというのだ。
「そうなりますね」
「そやからな」
その為にというのだ。
「ここはな」
「外交ですか」
「まずはカンボジア、そしてラオスと味方につけて」
「ブルネイもですね」
「そうしてな」
そしてというのだ。
「マレーシアとや」
「どうするかですね」
「そや、ただラオスとカンボジアは」
リーはこの二国の話もした。
「マレーシアにはな」
「兵を向けることはですね」
「難しい、タイとベトナムに挟まれてる」
この二国にというのだ。
「そやからな」
「それで、ですね」
「まだ手を打つ、タイとインドネシアにな」
この二国にというのだ。
「マレーシアを牽制させる」
「そうしますか」
「そや」
こうアルフィアンに話した。
「そしてな」
「そのうえでか」
「あの国にな」
マレーシアにというのだ。
「対するで」
「そうしますか」
「小国には小国のやり方がある」
リーは仕事をしつつ言った。
「そういうことや」
「それで、ですか」
「そや、これからな」
「ことを進めていきますか」
「そうするで、それとな」
「それと?」
「そろそろお昼やが」
リーはアルフィアンにこちらの話もした。
「今日は鵞鳥料理やが」
「ああ、鵞鳥ですか」
「自分は食べるか」
「実は」
ここでだ、アルフィアンは。
声のトーンを落とした、そうしてこうリーに話した。
「アッラーに謝罪しますと」
「ああ、食べる前にやな」
「豚肉でも食べられます」
アルフィアンはムスリムである、だから本来は豚肉は食べられないのだ。しかしそれでもというのである。
「そして勿論」
「鵞鳥はやな」
「はい、コーランで食べてあかんとなっていませんので」
だからだというのだ。
「食べられます」
「そやねんな」
「それでどんな料理でしょうか」
「煮付けに卵、そして皮はな」
こちらはというと。
「北京ダッグみたいにしてな」
「食べますか」
「そうするわ」
「そうですか、ほなです」
「食べられるな」
「私も」
「それと炒飯も出るわ」
この料理もというのだ。
ページ上へ戻る