夢幻水滸伝
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第百九十一話 海の中の星達その十二
「もう全世界に知らしているでしょう」
「具体的にどんな危機か」
「あの方も」
「ほなまだ紫さんでもわかってへんか」
「そうかと」
「そやねんな」
「はい、ですが」
それでもとだ、モレイはコーヒーを飲みつつさらに話した。
「わからないからといってです」
「世界の危機がな」
「わかるまで待つこともありません」
「その間出来ることしてくな」
「そうです、ではこれよりです」
「オセアニアのな」
「人の星の者は盟約を結びましょう」
「四人でな」
「パラオ、タヒチ、トンガと」
「パプワニューギニアでな」
「そうしましょう、フィジーもその中に入っていますが」
「あそこの星のモンは今ここにおらんからな」
「地下世界におられるそうですね」
「そやからな」
その為にというのだ。
「しゃあないな」
「おられない人については」
「ほんまにな」
「プリチャードさんですが」
「おられんとな」
「仕方ないです、それにフィジーのことは任せるとです」
「フィジーに書置きがあったな」
そのセーラ=プリチャードのものがだ。
「拙者達他の星のモンに任せると」
「はい、ですから」
「フィジーもな」
「治めていきましょう」
「そういうことやな、ほな今度どっかで四人集まろうか」
「何処がいいでしょうか」
「ポートモレスビーでええんちゃうか」
バイテはこの街でどうかと提案した、この世界においてもパプワニューギニアの首都である街として知られている。
「それやと」
「あの街ですか」
「四人の星のモンの勢力圏で一番賑やかな街やからな」
それでというのだ。
「あそこでな」
「では」
「ああ、あいつにも話してな」
グレイカスにもというのだ、そのパプワニューギニアの主である。
「そのうえでな」
「では」
「ああ、早速話をしような」
「そうしましょう」
モレイも頷いてだった。
そのうえで四人はすぐに連絡を取り合ってポートモレスビで会うことになった。モレイ達は移動の術でその街に移動し。
そしてグレイカスと四人で乾杯をしてから盟約を誓った、グレイカスはその誓いの後でこんなことを言った。
「さて、僕達だけでやれることはな」
「限られてますね」
「どうしてもな、そやからな」
「パターソンさんに」
「オセアニアの棟梁になってもらうか」
「それがいいですね」
「あの人なら」
グレイカスはモレイに話した。
「オセアニア全体を万全に治めてくれる」
「そこまでの方ですね」
「オーストラリアでの統治を聞くとな」
まさにというのだ。
「今自分が言った通りにな」
「そこまでの方で」
「それでや」
だからだというのだ。
「オーストラリアに人をやってな」
「そのうえで」
「ことを進めような」
「それでは」
「おら達は誰も覇者になるとか考えてへん」
ハウオファは杯で酒を飲みつつ笑って話した。
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