夢幻水滸伝
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第百九十一話 海の中の星達その四
「この船は軍の船にしような」
「そうしますか」
「無駄には出来んわ」
「船については」
「船だけやなくて」
それに限らずというのだ。
「他のものもな」
「全てですか」
「全く無駄に出来ん、トンガは小さな国や」
このことがあるというのだ。
「そやからな」
「国力が低くてですか」
「ものもあまりないさかいな」
その為にというのだ。
「無駄はな」
「出来ないですか」
「そこはオーストラリアとかとちゃうわ」
「あの国はもう別格ですね」
「このオセアニアでもな、それでそのオーストラリアやが」
ハウオファは話した。
「おらは別に戦う気ないわ」
「そうなのですか」
「戦っても勝てんし別に世界の覇権を握るのが目的でもない」
「星の方は」
「この世界を救うことが目的や」
このことを言うのだった。
「それで何で争う必要があるか」
「一切ないと」
「そや、そやからや」
だからだというのだ。
「おらはな」
「オーストラリアとはですか」
「争う気はない」
一切というのだ。
「そして他の勢力ともな」
「今このオセアニアはです」
ここで一人の魚人の若い男が言ってきた、この国の者らしく動きやすい服だ。何時でも海に入れそうな位だ。
「我がトンガにタヒチ、パラオにです」
「それぞれ星のモンがおるな」
「そしてそれぞれ統一を果たし」
「治めてるな」
「そうした状況です、そしてオーストラリアもまた」
今話に出たこの国もというのだ。
「統一が果たされ内政が進められています」
「あの国もやな」
「あちらには神星の方もおられて」
星の者の中でも特に力の強い者がというのだ。
「かなり順調にです」
「内政が進められてるか」
「そしてニュージーランド、パプワニューギニアも」
この国もというのだ。
「それぞれ星の方がおられて」
「内政が進められてるか」
「はい」
そうなっているというのだ。
「あの国もまた」
「それがこのオセアニアの状況か」
「東南アジアもそれぞれの国で動きがあるとか」
「そうなってるか」
「そうした状況です、それでハウオファ様としては」
「他の星のモンと争うつもりはない」
一切、そうした返事だった。
「特にな」
「左様ですか」
「それよりもな」
「平和にですね」
「ことを進めたい」
南洋の魚の頭の魚人の男に話した、南洋の魚だけあって色が鮮やかだ。
「穏やかにな」
「ハウオファ様の政の様に」
「確かにモンスターや賊とは戦うが」
それは行うがというのだ。
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