八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百六話 イルミネーションの前でその十四
「そのことをね」
「意識してるのね」
「それでわかっているから」
「そうしたこともするの」
「僕が払うって言ってもね」
それでもだ。
「絶対にね」
「自分が払うのね」
「しかもあれで恩義があって」
それを大事にする人ででだ。
「それで謙虚でもあるんだ」
「そうなの」
「うん、人の家にいきなり上がり込むとか」
その日に今日行くとか言ってだ。
「そこで図々しくお腹一杯食べてコーヒー淹れろとかね」
「言わないのね」
「それでお風呂に入ったりもね」
「しないのね」
「絶対にね」
こんなことは常識と言えば常識にしてもだ。
「それでね」
「礼儀作法もなのね」
「ちゃんとしてるから」
親父が言うには礼儀作法もしっかりしていると格好良いとのことだ。
「遠慮もするしね」
「だからいいのね」
「うん、だから一族でもね」
色々言う人はいてもだ。
「嫌われていないよ」
「むしろ好かれてる?」
「色々注意する一族の人も」
その人にしてもだ。
「決してね」
「嫌いじゃないのね」
「それがわかるから」
その人を見ているとだ。
「本当にね」
「そうなのね」
「うん、注意はしても」
それでもだ。
「悪口は言わないから」
「絶対になのね」
「うん、何があってもね」
本当に注意はしてもだ。
「悪口はね」
「言わないのね」
「そのことはしっかりしていて」
それでだ。
「親父見る目もいつも暖かいし」
「思って言ってるのね」
「うん、けれど親父に遊びのことを言っても」
そのことを注意してもだ。
「意味がないからね」
「絶対に遊ぶ人なのね」
「親父が言うには遊びは俺の人生らしいから」
「人生なの」
「もう遊ばないとね」
親父にとってはだ。
「人生じゃないらしいから」
「お酒と女の人と」
「食べものはね、あとこれはっていう場所に行くのも」
「観光ね」
「観光じゃなくてもね」
これに限らずだ。
「行きたい場所に行くのもね」
「義和のお父さんの遊びなの」
「そうなんだ、ただギャンブルはしないから」
「それはないのね」
「お金賭けることには興味ないから」
親父が言うにはギャンブルの何処がいいのか全く分からないとのことだ。それでギャンブルはしないのだ。
「あと麻薬もね」
「それは駄目よね」
「煙草も吸わないから」
「お酒と女の人ね」
「それと食べることとね」
「行きたい場所に行くことは」
「親父の人生らしいから」
そうしたことをして遊ぶことはだ。
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