夢幻水滸伝
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第百八十九話 二つの島の統一その四
その彼女を見てだ、仲間達は言った。
「絶対にな」
「そうだな」
「普通の奴じゃない」
「レベル幾つなんだ?」
「気で相当だってわかるけどな」
「五十なんてものじゃないな」
「遥かに上だぜ」
こう話した、そして。
ある日彼等は仕事が成功に終わって乾杯して羊の肉を自分達で焼きながら食べて酒を飲む中でマーガレットに尋ねた。
「金山分けってのはな」
「俺達何もしてないしな」
「モンスター退治は全部あんたがしてるからな」
「それで恐縮と思ってるしな」
「雑用も一緒にしてくれるし」
「何か随分悪いと思ってるよ」
「けどな」
それでもというのだ。
「あんた何者だよ」
「その強さ尋常じゃないぜ」
「まるで化けものじゃねえか」
「神様か何かかよ」
「一体何者なんだよ」
「何時かそう聞かれると思ってたわ」
マーガレットはマトンを焼いたものにソースを付けて食べてジョッキのビールを飲んでから仲間達に答えた。
「それでその時が来たな」
「それは何者かってことだよな」
「普通の奴じゃないってことだな」
「そうだよな」
「そうした返事って思っていいか?」
「そや、実は私は星のモンや」
ここでだ、マーガレットは。
冒険者ギルドでの自分の査定、名前や種族それに職業が書かれレベルや能力値まであるそれを見せた、そのうえで仲間達に話した。
「地陰星マーガレット=マンスフィールドや」
「星の方ですか」
「この世界を救われる」
「そうした方でしたか」
「何者かと思ったら」
仲間達の口調が一瞬で変わった、相手がこの世界を救ってくれるという星の者の一人であるとわかって。
「それはまた」
「これまでの無礼をお許し下さい」
「色々失礼なことを言いましたし」
「態度も」
「いや、仲間やし」
それはとだ、マーガレットは笑って話した。
「ええで、ただな」
「ただ?」
「ただといいますと」
「何かありますか?」
「我々に出来ることなら何でも」
「これまで冒険者でここにおってこの世界のニュージーランドのことはわかったわ」
冒険者として様々な依頼を受けてその依頼を晴らす為にニュージーランド各地を巡ってだ、北島だけ巡っていた訳ではないのだ。
「そやからどうするかも決めたわ」
「これからですか」
「この世界を救われますか」
「その為に動いてくれるんですか」
「何かこの世界今危機が訪れてるそうですが」
「星の者の仕事はこの世界を救うことらしいし」
それでというのだ。
「そやからな」
「そうですか、ではです」
「俺達に出来ることなら何でも言って下さい」
「何でもやらせてもらいます」
「そうさせてもらいます」
「冒険者で品行方正な人を集めて」
そしてというのだ。
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