夢幻水滸伝

「これからどんどん商いしてくか」
「ニュージーランドともですか」
「そうされますか」
「これからは」
「産業を興して勢力内の経済を活性化させ」
「そしてですか」
「貿易も盛んにされますか」
　官吏達も問うた。
「これからは」
「そして、ですか」
「国を豊かにし」
「そして国力も伸張させますか」
「そうするで」
　シェリルは官吏達に一言で答えた。
「これからは」
「そうですか」
「貿易もされますか」
「ニュージーランドとも」
「これからは」
「そうするで、ただ私はまだこの世界のことはよおわかってへん」
　このことは自覚していた。
「よお勉強していかんとな」
「そうもお考えですか」
「これからは」
「そうなのですか」
「そや、ただ食事はな」　
　こちらはというと。
「私の世界と変わらんな」
「そちらはですか」
「変わりないですか」
「そうなのですね」
「羊料理もな、お酒もな」　
　こちらもというのだ。
「そして服にしてもな」
「服は違うのでは」
「シェリル様は前にそう言っておられましたが」
「服はシェリル様が起きられた時の世界と比べて昔のものだと」
「この場合は下義や」
　服は服でもというのだ。
「そちらは同じやな」
「男だとトランクスやボクサーパンツですね」
「そうしたものは同じですか」
「起きられた時の世界と」
「そやで、それにな」
　シェリルはさらに話した。
「女性用、ブラやショーツもな」
「そうなのですね」
「下着は同じなのですね」
「シェリル様が起きられた時の世界と」
「そちらは同じですか」
「そや、あと水着もな」　
　こちらの服もというのだ。
「同じやで」
「そうなのですね」
「そちらの服についても同じですか」
「水着も」
「ワンピースにしてもビキニにしても」　
　女性用の水着から話した。
「同じやで、ゴムとかポリエステルの技術もあるし」
「この世界では普通にありますが」
「シェリル様の世界では違うのですか」
「そうなのですか」
「昔はなかった技術やで」
　シェリルが起きた世界ではというのだ。
「どちらも」
「そうなのですね」
「我々の世界ではもうありますが」
「あの未開の欧州でも」
「産業革命を果たしていな地域でも」
「そうみたいやな、それで欧州が産業革命果たしてへんことも」
　このこともというのだ。
「私が起きた時の世界とちゃうで」
「それもイギリスからですね」
「そうなのですね」
「別の世界ではオーストラリアと深い縁があるという」
「その国からなのですね」
「そやで、それで産業革命はイギリスからはじまって」　
　そうしてというのだ。