夢幻水滸伝
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第百八十七話 敵対する者達その十二
「そやさかい」
「この世界にはいる」
「そのことが嬉しいのですか」
「シェリル様としては」
「そやねん、やがてシドニーとかに動物園を作って」
そうしてというのだ。
「このフクロオオカミも入れるか」
「そうされますか」
「今後は」
「動物園も作られますか」
「統治が進んだらな、動物園に植物園に」
動物園以外の場所のことも話した。
「水族館に博物館もな」
「作られていきますか」
「この国に」
「そうされますか」
「学問も大事やからな、それで人材を育てて」
そうしてというのだ。
「より確か勢力にさせたいからな」
「だからですか」
「動物園も作られる」
「そうされますか」
「今後な、しかしフクロオオカミもおって」
家族でそこにいる、親達が子をあやしている。
「モアもおるし勿論カンガルー達もおるな」
「こちらではクングルともいいますね」
「ワラビーもいますよ」
「他にも有袋類の生きもの達が」
「自然豊かで何よりや、産業も大事やが」
それを興して発展させることもというのだ。
「それと共にな」
「自然も守る」
「そうしていきますか」
「これからは」
「そうせんとな、人は何かを失ってから後悔するもんや」
シェリルはここで遠い目になって述べた。
「そやから出来るだけ失わん」
「そのことが大事ですか」
「最初からですね」
「そうあることが大事ですね」
「出来るだけな、人は間違えるけど」
それでもというにだ。
「出来る限り最初から気を付けてるとな」
「間違えない」
「そうなのですね」
「人というものは」
「そやからな、気を付けていくわ」
自然のこともとだ、こう話してだった。
シェリルは自然の保護にも努めていった、そのうえで金山等を中心とした鉱業や牧場を開いて羊毛も多く作っていった、そこから驚異的な発展を遂げていったが。
今度は羊達の牧場を見て言った。
「いや、羊毛に羊肉にな」
「どんどん売れていますね」
「我々の服や栄養にもなっていますし」
「東南アジアの方にも売っていますし」
「お金になっています」
「有り難いことや、どうも東南アジアもそれぞれの星のモンがやり手で」
政治的商業的にそうでというのだ。
「一筋縄ではいかんみたいやが」
「それでもですね」
「ものを売ると」
「それが多くの利益になりますね」
「こっちもよおさんのもの買ってるしな、ニュージーランドともな」
この世界でも兄弟国と言っていいこの国ともというのだ。
「商いはじめたけどな」
「そちらも利益になっていますね」
「それもかなりの」
「左様ですね」
「あそこの星のモンはマーガレットちゃんか」
マーガレット=マンスフィールド、彼女だというのだ。
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