八条学園騒動記
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第六百話 やはりこれが一番その五
「だから効くなこのウイスキー」
「そうだよな」
「ウイスキーはな」
ダンはここでこんなことを言った。
「大人の酒ってイメージがあるな」
「それはあるな」
洪童もそれはと頷いた。
「言われてみれば」
「そうだよな、それで俺もな」
「大人の雰囲気を味わいたくてか」
「最初は飲んだ、そしてな」
それでというのだ。
「実際に飲むとな」
「よかったか」
「口に合ってな」
それでというのだ。
「よく飲む様になった」
「そうか」
「ワインやカクテルもな」
こうした酒もというのだ。
「飲む様になった」
「そうなったか」
「そしてな」
洪童にさらに話した。
「ブランデーもだ」
「ああ、その酒もか」
「ブランデーもいいな」
「大人の雰囲気がするな」
「だからな」
「よく飲むか」
「好きだ、そしてブランデーの飲み方は」
ダンはその飲み方についても話した。
「ロックでつまみはクラッカーや乾燥チーズでな」
「あっさりだな」
「そうして飲む」
「わかっているな」
「わかっているか」
「ああ」
こうダンに言った。
「お前らしいな、お前はそうしたことがわかっている」
「そうか」
「そうした奴だからな」
それでというのだ。
「らしいと思った」
「そうか」
「ああ、ただな」
「ただ。どうした」
「お前はいつも静かに飲むな」
「そのことか」
「ああ、そうだな」
「騒がしいことは嫌いじゃないが」
それでもとだ、ダンは話した。
「飲む時は静かでいたい」
「それでか」
「こうしてだ」
「飲む時は皆と離れてか」
「静かに飲むことが多いな」
「そういえばお前皆と飲んでいても」
洪童もこう言った。
「喋らないな」
「そうだな」
「黙々と飲んでいるな」
「飲む時は本当にな」
「そうして飲むか」
「ああ、ただ飲むことは嫌いじゃない」
このこと自体はというのだ。
「そして食うこともな」
「そちらもか」
「両方好きだ」
静かに飲んでもというのだ。
「だからピーナッツもな」
「食っているか」
「そうしている」
今の様にというのだ。
「そして美味いな」
「ピーナッツは確かに美味いな」
洪童もピーナッツについてはこう言った。
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