夢幻水滸伝
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第百八十四話 統治システムその十四
「そこから将官です」
「そうなるんやね」
「将官は准将からはじまり」
この階級からというのだ。
「少将、中将、大将、そして元帥です」
「五つの階級やね」
「左様です、星の者はその上にあります」
「そうなるんやね」
「あと城壁ですが」
太宰はこちらの話もした。
「日本以外の国にある」
「大抵の国や地域では街は城壁に囲まれてるけど」
「それをです、もう空からの攻撃も多くなり」
「城壁も意味ないし」
「そうですから」
それでというのだ。
「もう城壁はです」
「取り払うんやね」
「そうして街を拡大し」
そしてというのだ。
「街を大きくします、ただ結界は拡大します」
「モンスターや獣を退けるそれはやね」
「そうします」
こう綾乃に話した。
「そちらは」
「結界はそうしてやね」
「はい、そしてです」
「城壁はもう取り払って」
「街を大きくしてです」
「産業を盛んにするんやね」
「そうします」
太宰の声は揺るいでいなかった。
「街単位でなく国全体での防衛をです」
「考えていくんやね」
「結界は全ての市町村にありますが」
「それは拡大してやね」
「より強い結界にしてです」
「市町村が襲われるのを防ぐんやね」
「そうします、あと築いていく道や橋にも」
こうしたものにもというのだ。
「結界は無理でもモンスターがあまり近寄れない様にです」
「術をやね」
「施してです」
その様にしてというのだ。
「旅人や商人の安全を計ります」
「そこまでするなんて」
「それが政かと」
「国民の人達を守ることが」
「既に道具屋や薬屋でモンスターや獣除けの粉や聖水が売られていますが」
「道や橋にやね」
「そうした処置を施してです」
そうしてというのだ。
「旅人や商人の安全を計ります、ただそれが強いと道や橋で自然が区分され」
「生態系が崩れるのはやね」
「避けたいので」
「強くはやね」
「そう考えています」
「自然のことも考えんとあかんね」
「生態系の崩壊は人の生活にも直結しますので」
だからだというのだ。
「強いものは、また技術や予算の関係で」
「強いものはやね」
「入れられないので」
それでというのだ。
「そこはです」
「程々やね」
「そう考えています」
「そやねんね」
「若しくはもうです」
太宰は考える顔で話した。
「旅人や商人自体にです」
「魔除けの粉や聖水でやね」
「守ってもらうかとです」
「考えてるんやね」
「実はこのことは今も悩んでいますが」
「ほな人自身にしてもらお」
綾乃はこう答えた。
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