八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百話 日本とクリスマスその十
「安心していいよ」
「そうなのね」
「じゃあここで外見たりね」
屋上からだ。
「ゲームのプレイ観てね」
「楽しめばいいわね」
「昔のゲームも面白いから」
一九八〇年代のそれもだ、まだファミコンの時代で僕はまだ生まれていない伝え聞く時代のことだ。
「だからね」
「それでなのね」
「観ていても面白いよ。一画面しかなくても」
プレイのそれがだ。
「物凄く面白いから。音楽も画面も動きも今よりずっと落ちるけれど」
「面白いの」
「うん、ファミコンのゲームだってね」
今観るとチャチとしか言い様がない、それこそ子供が作れる様なものでもだ。
「滅茶苦茶面白かったってね」
「言われてるのね」
「八条ソフトの人なんて」
八条グループのゲームを扱っている企業だ、ファミコンの頃から存在している。
「あの頃のゲームは最高の教材だってね」
「そこまで言われてるの」
「そうなんだ」
「それはまた凄いわね」
「それでアーケードゲームもね」
ゲームセンターのゲームのことだ、ここからファミコンに移植されたソフトも多い。
「最高の教材みたいだよ」
「今のソフトにとっても」
「うん、やっぱり面白いからってね」
「一画面しかなくても」
「それで敵の動きも単調で」
勿論AIなんて存在しない、出て来るのはファミコンのかなり後期になってからだ。一画面の頃はある筈もない。
「簡単なね」
「そうしたゲームでもなの」
「面白いから」
それでだ。
「観ているだけでもね」
「面白いのね」
「ドンキーコングとかマリオブラザースとかね」
「そうしたゲームもなのね」
「面白いから」
それでだ。
「色々観たらいいよ、あとギャラクシアンとかギャラカとか」
シューティングの古典的名作だ。
「パックマンとかもね」
「面白いの」
「どれも一画面しかないけれど」
「ううん、じゃあ今のゲームは」
「確かに面白いよ」
このことは事実だ。
「画面も音楽も動きも凄くてね」
「演出とかね」
「もうファミコンの時と比べたら」
それこそだ。
「天と地程の差があるよ」
「スマホとかプレステのゲームとかね」
「もう全然違うから」
本当にこう言っていい位だ。
「それでシナリオも凝っているよ」
「声優さんも出ていてね」
「今と全く違うよ」
「そうよね」
「けれど昔のゲームはね」
とんでもなくチャチでもだ、今から観ると。
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