八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第三百話 日本とクリスマスその六
「やっぱりね」
「辛いものがあるよね」
「パスタで二皿っていうのは」
それはというのだ。
「やっぱりね」
「辛いよね」
「女の子にはね」
「そうだよね」
「男の子と女の子だと」
「食べる量が違うね」
「体格差があるから」
それでだ。
「それだけ食べられないわ」
「そこは仕方ないね」
「ええ、それとね」
「それと?」
「このお店のパスタって」
香織さんは僕に笑顔でこうも言ってきた。
「大蒜かなり使ってるわね、オリーブオイルも」
「そうだね、これでもかってね」
「これだけ使っていたら」
大蒜とオリーブオイルをだ。
「それなら美味しいわね」
「そうだね、やっぱりパスタはね」
「その二つを使うとね」
ニンニクとオリーブオイルをだ。
「味が全然違うわ」
「そうだよね」
「それでチーズもあれば」
さらにというのだ。
「もっといいわよ」
「ああ、それもね」
「もう唐辛子は入れてあるから」
イカ墨の中にもカルボナーラの中にもある。
「だからね」
「辛いのはいいね」
「だったら」
それならというのだ。
「後はチーズね」
「じゃあ粉チーズサービスで出してくれるし」
「それをパスタにかけて」
「食べようか」
「それじゃあそうしましょう」
香織さんは僕の言葉に笑顔で頷いてくれた、そうしてだった。
僕は粉チーズをお店の人にお願いした、僕達はいただきますをしてからそれぞれのお皿に取ったスパゲティにチーズをかけて食べはじめた。すると。
香織さんは笑顔になって僕に言った。
「実際にね」
「美味しいよね」
「パスタもいい茹で具合でね」
「アルデンテだね」
「それでね、というかクリスマスにパスタも」
それを食べてもというのだ。
「いいのも日本よね」
「そうだね、何を食べないといけないとかね」
「決まってないわね」
「だからスパゲティ食べていいし」
今日のこの日、クリスマスにだ。
「それにね」
「さらによね」
「他のものもいいし」
「おうどんでもラーメンでも」
「ハンバーガーでもね」
「クリスマスにお話した通りね」
「極端に言えば」
それこそだ。
「お茶漬けでもいいしね」
「お茶漬けもなの」
「それを食べてもね」
例えそうしてもだ。
「いいしね」
「そうなのね」
「だからね」
それでだ。
「僕達もだよ」
「今こうしてスパゲティを食べてもいいのね」
「そうだよ、ただね」
「ただ?」
「いや、このスパゲティ本当に美味しいね」
イカ墨のそれを食べつつ言った。
ページ上へ戻る