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夢幻水滸伝

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第百八十二話 枢軸の神具その九

「このことはな」
「お願い出来ますね」
「ああ、軍のことは僕等もな」
「お願い出来ますね」
「自分が不得意やったら仕方ないわ」
 中里は自分が見るに太宰は軍のこともそれなりだと思うがそれでもと答えた、元々彼が文官であることもあった。
「システムは考えてくれたんやな」
「そちらは政になりますので」
 軍事も政治のうちの一つだ、戦争にしても政治的手段の一つである。
「ですから」
「ほなそれで充分や」
「左様ですか」
「システムを整えてくれたらな」
「軍の編成や整備、補給、教育等は」
「それやったらええわ、そうしたシステムが整ってたら」
 それでというのだ。
「問題ないわ」
「それでは」
「頼むわ、しかしな」
「しかしとは」
「ああ、自分はやっぱり文官やねんな」
 中里は太宰が生粋のそれであることを実感して述べた。
「軍事のことは出来んか」
「もっと言えば内政が専門で」
「外交もかいな」
「そちらも内政程はです」
「得意やないか」
「そう思っています」
 自分ではというのだ。
「そうなのです」
「そやねんな」
「はい、ですから」
「内政にか」
「専念出来ればです」
「というか太宰君が内政してくれんと」
 棟梁である綾乃はこう言った。
「困るさかい」
「それでは」
「内政頼むで」
「それでは有り難く」
「そういうことで宜しくやで、あと今度はな」
 綾乃はコーラを飲みながら話した。
「お酒飲みながらな」
「そうしてですか」
「皆でお話しような」
「そういえばここにもお酒売ってるな」
 メルヴィルはビールのコーナーを見て言った。
「ビールあるな」
「それ飲んでもええけどな」 
 施もそのコーナーを見ながら述べた。
「泳ぎもするからな」
「ビール飲むと危ないわ」
「飲んでお水に入ったらな」
「そやから今は飲まんことになってるな」
 ここで言ったのは羅だった。
「そうなってるな」
「まあお酒は今度やな」
 トウェインはもうそれは仕方ないと述べた。
「そうしよな」
「それがええな」
「今はな」
「そうね、泳がないのならね」 
 アレンカールはタコスを食べながら述べた。
「もうね」
「飲んでもええな」
 リーがアレンカールに応えた。
「その場合は」
「そうよね」
「ビーチで飲むのもええし」
「それじゃあ」
「今度は海でもええやろ」
「海で飲むのもおつなもの」
 シェリルも話に入ってきた、醤油ラーメンも食べている。
「バーベキューとかを肴にして」
「そやね、バーベキューと一緒にビールもええし」
 綾乃はにこにことしつつ述べた。
「日本酒やワインもええで」
「お酒でしたらウォッカが」
 エカチェリーナは楚々とした態度でこの酒を言ってきた、言うまでもなくロシアの酒だ。最早ロシアの代名詞とさえ言っていい。 
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