夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百八十二話 枢軸の神具その八
「これからのことを考えて」
「それでやな」
「これからは複数置いてな」
「やってくな」
「それで首都はな」
「何処にするかやな」
「京の都やって太宰君は言うてるけどな」
それでもというのだ。
「それはな」
「正式には決まってへんな」
「そやで」
実際にというのだ。
「これから決まるで」
「そやねんな」
「日本主導で統一したし」
このことがまず前提としてあってというのだ。
「それで首都は」
「京のあそこやな」
「そうなると思うで」
「あそこは連合の首都に相応しいな」
中里も納得した顔で頷いた。
「ほなあそこに首都機能を置いて」
「他の都にもそうしてな」
「治めていこうな」
「そうしよな、皆おるし」
綾乃は優しい笑顔でそこにいる彼等を見て話した。
「力を合わせてな」
「ああ、殆どの奴が政出来るし」
「そうしていこうな」
「あたしは治安しか出来ないですけれどね」
玲子は笑って言ってきた。
「農業とか商業とかはからっきしで」
「その治安も大事やし」
綾乃はその玲子にもにこりと笑って述べた。
「そやからええで」
「治安で頑張れってことですか」
「寄ろ好きやで」
玲子にこうも返した。
「ほんまに」
「それじゃあやらせてもらいます」
「皆さんには当面政に専念してもらいます」
太宰も述べた。
「まことに。また軍もです」
「そっちもやな」
「整えます」
中里に対して答えた。
「そうしていきますので」
「軍のシステムも整えるんやな」
「そうします、最新技術も取り入れ」
「強力な兵器や武装を持ってやな」
「そして教育もです」
将兵達へのそれもというのだ。
「整えます」
「そうするな」
「そしてです」
そのうえでというのだ。
「近代的なです」
「強力な軍にするんやな」
「そうしていきましょう、ただ私は軍のことは暗いです」
太宰はこの分野についてはこう述べた。
「先の一連の戦でもです」
「あかんかったっていうんやな」
「自覚しています」
「指揮や采配、それに戦闘もか」
「そのどれもです、私は武器も格闘も出来ませんし」
まさに全くだ、太宰はそうしたものは一切使えない。
「術もです」
「全部それなりに出来てたと思うけどな」
中里から見ればそうだった。
「自分は」
「そうであればいいのですが」
「自信はないか」
「そうなのです」
「そやからか」
「軍のことは。システムを整えることは出来ますが」
それでもというのだ。
「その内容はです」
「無理か」
「はい、そちらはお願いします」
「僕等にやな」
「幸い六将星の皆さんがおられます」
神星の中で武を司る彼等がというのだ。
「ですから」
「ほなな」
中里は自分以外の六将星の面々を見てから太宰に答えた。
ページ上へ戻る