八条学園騒動記
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第五百九十二話 一日の売り上げその十二
「それで何かあってもね」
「それでもなのね」
「責任は取れないし助けることもね」
「出来ないのね」
「だからね」
それでというのだ。
「こうした場合は仕方ないけれどね」
「それは自業自得だな」
アルフレドも言った。
「流石にな」
「そうよね」
「サハラは戦国時代だった」
まさについ最近までというのだ。
「常に何処かで戦争があった」
「そうした場所だからね」
「危険に満ちている」
「連合の外縁部よりもだね」
「遥かにな」
連合では辺境はお世辞にも治安がよくないとされていて外縁部は無法地帯と言われていた、外縁部は連合の領土ではなかったから余計にだ。
「そうだった」
「そんな場所だよね」
「常に戦争が起こっていたんだ」
そうした地域だったからだというのだ。
「それならな」
「余計にだね」
「行く方がおかしい」
「戦場記者かライターでも」
「それで何かあってもな」
例え巻き込まれて死んでもというのだ。
「自己責任だ」
「そういうことだね」
「それは仕方ないことだ」
自己責任だからだというのだ。
「もうな」
「そうなるね、あとね」
ロミオはここでこんなことを言った。
「お店荒れなかったね」
「そのことね」
ビアンカが応えた。
「やっぱりうちの文化祭はしっかりしているから」
「だからだね」
「もう入園の時点でかなりチェックしているからよ」
「お客さんの来店を」
「それでよ」
「変なお客さんいないんだね」
「ちょっと門見ればわかるわよ、だからお店が終わったら」
その時にというのだ。
「行ってみればいいよ」
「じゃあそうしてみるね」
ロミオはこう答えて実際に店が終われば高等部の正門の方に行ってみることにした、具体的にどんな状況かを。
一日の売り上げ 完
2020・10・16
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