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八条学園騒動記

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第五百九十二話 一日の売り上げその八

「ダビデ王もね」
「聖書だとバッドエンドだがな」
「ハッピーエンドだしね」
「ソロモン王もムスリムのまま死ぬ」
「立ったままだったね」
「弁慶の様に死んでいた」
 所謂立ち往生だ、ずっと立っていたのでよく見ると死んでいたのだ。
「立派な最期だった」
「というかコーランってバッドエンド嫌いよね」
 ビアンカも言ってきた。
「キリストも死なないし」
「殉教とかもないな」
「信仰を貫いて勝ち取って万々歳よね、聞いてる限りだと」
「それがコーランだな」
「だから物語も明るいのね」
「読んでいて痛快だしな」
 聖典でもそうなるというのだ。
「堅苦しい感じはあまりない」
「宗教の本でも」
「宗教は堅苦しいイメージがあるがな」
「コーランは違うのね」
「読んでみるとかなり痛快だ」
 そうした感じだというのだ。
「というかバッドエンドにならないからな」
「安心出来るのね」
「僕は好きになった、だが」
「だが?」
「コーランは何でもアラビア語でないと駄目らしい」
「アラビア語ってサハラの言葉だね」 
 ロミオはアラビア語と聞いてすぐに言った。
「それじゃないと駄目なの」
「本来はそうらしい」
「そうだったんだ」
「何でもアラビア語でないとだ」
 言うまでもなくムハンマドの頃のコーランはアラビア語で書かれていた、尚ムハンマドは字が読めなかったがコーランを授かった時に読める様になった。
「本当のことはわからないらしい」
「じゃあ銀河語とかだと」
「駄目らしいな」
「そうなんだね」
「勿論他の言語でもな」
 連合で使われている多くの言語もというのだ。
「各国の第二言語でもな」
「英語とかでもなんだ」
「本来は、らしい」
「それは何でかな」
「コーランに誤りはない」
 そこに書かれているものは全て真実であり間違いはないというのだ。
「そしてアラビア語で書かれているからな」
「間違いはないんだ」
「そうらしい」
「だから訳すとなんだ」
「その無謬性が伝わらないとかな」
「言われているんだ」
「しかしそれは僕はな」 
 アルフレドとしてはだ。
「どうかと思う」
「他の言語でもわかるよね」
「僕は読んでだ」
「わかったんだね」
「かなり面白いとな」 
 その様にというのだ。
「思った」
「それじゃあね」
「もうだ」 
「ちゃんと伝わっているね、イスラムの教えが」
「だからいいと思うが」
「流石にそれは曲論なんじゃないかしら」
 ビアンカもどうかという顔で述べた。
「アラビア語でないと駄目っていうのは」
「そうだな」
「というか私アラビア語わからないから」
 ビアンカはこのことはと答えた。 
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