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八条学園騒動記

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第五百九十二話 一日の売り上げその七

「そうだな」
「歴史的事実も書かれているし」
「あの作品は色々な話があるが」
「実際に千話あってね」
「シンドバットもギリシア神話の影響も見られるが」
「ああした冒険商人いたのね」
「当時な、航海をして儲けて来る」
 そのシンドバットの様にだ。
「流石にロック鳥や巨人はいなかったが」
「命懸けの冒険して儲けて帰って来る人もいたのね」
「死ぬ人もいたがな」
「そんな人もいたのね」
「そしてだ」
 アルフレドはさらに話した。
「アリババもな」
「盗賊ね」
「盗賊が隠れ家を持っていたりもな」
「あったのね」
「掛け言葉もな」 
 あまりにも有名な開けゴマという言葉もというのだ。
「あった」
「そうだったのね」
「だからだ」
「女の人達もなのね」
「僕達が思っているよりもな」
「自由だったのね」
「そうだった筈だ」
 こう言うのだった。
「実はな」
「まあイスラムって実は物凄く懐深い宗教だからね」 
 ロミオもそのイスラム教のことを話した。
「そうだからね」
「そうよね、連合もムスリムの人多いけれど」
 ビアンカもロミオのその言葉に頷く。
「イスラムってね」
「寛容だよね」
「豚肉は食べたら駄目でもね」
「アッラーに許して下さいって言えば食べられるし」
「お酒も飲めるわね」
「うん、何かとね」
 ロミオは連合のムスリム社会についてビアンカにさらに話した。
「寛容な宗教だね」
「アッラーは偉大っていうけれど」
「懐が広いことは間違いないよ」
「そうね」
「だから一気に広まってだ」
「定着して今に至るのね」
「そうなった、そのことを見てもだ」
 実際にというのだ。
「懐の深い宗教だ」
「寛容なのね」
「そしてコーランも面白い」
「さっき不平不満のことをお話したけれどね」
 ロミオはこの話を思い出して言った。
「コーランの登場人物って不平不満言わないね」
「聖書だと嘆く声が多い感じがするな」
「嘆くこともないね」
「そうしたことを言うよりも動いているな」
「逆境でもね」
「未来を信じて突き進むな」
「それで苦難を打ち破るね」
「必ずな、そしてイスラムに改宗するとな」
 それでとだ、アルフレドは話した。
「許されるな」
「また喜んで迎えられるね」
「過去のことは文字通り水に流してな」
「そんな展開ばかりだね」
「昨日の敵は今日の味方だ」
「そうそう、何か武侠ものみたいなところもあるよ」
 中国の小説のジャンルの一つだ、法律や国家の決まりに捉われない好漢達が義と侠気に基づき動き戦うものだ。水滸伝がそのはじまりだろうか。
「コーランの登場人物って」
「痛快なところもあるな」
「それぞれ主人公死なないし」
 このこともあってというのだ。 
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